昨日のNY市場は大きく戻したが、さしもの金融バブルも最終章に入ったのは間違いない。
米FRBのパウエル議長が金融緩和の縮小と、来年からの利上げを発表したのが、これから効いてくる。
もうここから先は、大きく崩れては戻しを繰り返しながらも、戻りの天井がどんどん低くなっていく。
戻り天井が低くなっていくのは、大相場が終わった明確なサインであり、どこかで棒下げにつながっていく。
いつのバブル相場でも、最終章はこのような展開となっていって、大暴落を迎える。
われわれ本格派の長期投資家のように、ずっと早い段階からバブル現象とは一線を画した投資に徹してきたところは、なにも慌てることはない。
投資ポートフォリオについても、なんら変更の必要はない。 せいぜい、バブル崩壊後のバーゲンハンティングの準備を急ぐぐらいだ。
一方、ここまで金融バブルに乗ってきた投資家たちは、たっぷりとバブル勘定を抱えているはず。
それら、バブル買いしてきた投資勘定は一刻も早く、ことごとく売って現金化しておくに限る。
売れるうちが、はなだ。 バブルは最終章に入ったのだと見切りをつけて、ここからは売りを急ぐべきである。
どの相場でも、崩れに入ってしまったら、もう売れっこない。 皆が売りに一転するのだから、当然のこと。
一刻も早く売り逃げようと焦れば焦るほど、売りの圧力を大きくしてしまう。
バブル買いしていた頃とは、ちょうど逆の売り逃げのスパイラル増加だ。
もうそうなってからでは、「あの高値で売っておいたならば」は、あとの祭りとなる。
最近、個人投資家がどんどん米国株にシフトしていっていると聞く。
日本株よりずっと高いパフォーマンスに魅かれて、米国株投資に吸い寄せられているのだ。
これなど、まさにバブル高値に飛び込んでいっているわけで、くわばらくわばらである。
80年代後半の土地や株式投機のバブルでは、日本企業が米国の不動産を買い漁った。
それが、いまや日本の個人マネーが米国株を買い漁る流れになっているのだ。
どちらも、バブルの最終局面でのこのこ出ていって、最後のババつかみをすることになるのだろう。
悪いことはいわない、ここからの買いはない。 どんどん売っておこう。