マーケットは何を期待しているのだろう

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米大統領選まで、残り1か月となった。 最後の追い込みで、どちらが勝利に歩を進めるのか、世界はかたずをのんで見守っている。

ここへきて、トランプ大統領のコロナ感染とかで入院したり、無理を押してホワイトハウスに戻ったりと、動きはあわただしくなってきた。

とはいえ、マーケットの関心は、どちらが大統領職に就くかよりも、株価など相場がどう動くかだ。

たしかに、世界的に超のつくほどの金あまりで、過剰流動性相場が続く気配は色濃い。

なにしろ、コロナ禍による世界経済の低迷で、お金の行き場所がほとんどない。

それに対し、コロナ不況を乗り切るための大量の資金供給は、ずっと続いている。

行き場を求めるマネーが、株式市場中心に金融マーケットに流れ込む図式は抑えようがない。

そんなこんだで、株価の一層の上昇に肯定的な見方が投資家の間では根強い。

その一方で、実体経済の低迷からみるに、株価全般はあまりに買われすぎという面は否定しようがない。

その観点からは、世界の株式市場はバブル化の様相をどんどん深めているということになる。

さてさて、この先は一体どうなるのだろうか? 行き場を求めるマネーが、さらに買い上がるのか?

それとも、どこかで金あまりバブルは崩壊の途につくのか? その時は、どんな要因によるのか?

おそらく、多くの投資家はバブル買いの波に乗り続けるのか、早めに降りるべきか悩んでいることだろう。

その点、長期投資家のスタンスに悩みなどはない。 バブル高している株式はさっさと利益確定の売りにまわす。

一方で、将来可能性は高いのに、マーケットから見放されている株式があれば、安いところをどんどん買い仕込んでおく。

この作業を続けるだけでも、結構やることがある。 この先のマーケット動向を読んでいる暇などない。

そうなのだ、マーケット動向をどうのこうの詮索するよりも、長期投資家のスタンスを守るだけのことよ。

そのうち、マーケットは勝手に崩れだすのだろう。 そこで、バブル高に踊っていた多くの投資家は大慌てとなろう。

われわれ長期投資家は大きく下がった株価を見て、買いのピッチを上げていくだけのことだ。