この長期投資家日記でずっと書いてきているように、お金の価値がどんどん下がっていくのは間違いない。
前代未聞の規模での財政支出や、中央銀行による無制限ともいえる金融資産買い取りで、これだけ大量に資金をバラ撒いているのだ。
大量の供給は価格の下落を招く、それは経済のイロハのイである。 大量の資金供給で、お金の価格つまり価値は下がっていくのは必定。
お金の価値が下がるということは、インフレを意味する。 お金の購買力が下がり、モノやサービスの価格が上がっていくことである。
コロナ感染リスク騒ぎで経済活動が低調になっている現在、デフレ懸念を言う向きはあっても、インフレの徴候などどこにもない。
しかし、お金の価値が下がっていっているのは間違いない。 つまり、もう立派なインフレへと直行しているのだ。
ただし、モノやサービス価格の上昇を伴う、一般的なインフレとはちょっと違う。 現時点においては、インフレが潜行中とでも言っておこう。
それでも、お金の価値低下を先取りするかのように、株式市場はバブル高の傾向を強めている。
経済動向や企業の業績などを完全に無視して、NY市場中心に世界の株価は高値追いしているのだ。
これは、金あまりバブル高でもあるし、将来インフレの先行指標ともいえる。 さあ、どちらの読みを採るか?
いつのバブルもそうだが、いつか必ず過熱して崩れていく。 その後だ、将来インフレを本格的に買い始めるのは。
現時点でのバブル株高では、玉石混淆の株価上昇となっている。 というか、上値を追いやすい株式を中心にバブル買いしているだけだ。
まして、コロナ騒ぎで世界経済がもたもたしている現在、どれが本物の将来価値かは見極めにくい。
金あまりバブルが大崩れすれば、放っておいても玉石混淆がほぐれて、石ころは転げ落ちていく。
そこからだ、本当に価値あるものへの投資が本格化するのは。 投資はいつでも価値あるものへ資金を投入するに徹することが肝要。
したがって、いまのバブル高には、あまり入れ込まないことだ。