1年で片付くと想定していたが、2~3年かかりそう

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世界的な金融バブルは崩壊し、株価暴落から売りの連鎖でジャンク債や金融商品全般が総崩れをきたす。

そして最後は国債売りにまで発展して、市場金利の急上昇で金あまりバブルは吹っ飛ぶ。

マーケットをはじめとして経済の現場は大混乱に陥るが、1年もすれば落ち着くだろう。

その先では経済活動の原点でもある金利というものが戻ってきて、世界の経済活動全般が健全化の道を歩み出すと想定していた。

3月半ばまでは、想定通りの展開で、ようやくマイナス金利とか異常な資金バラマキ景気は収まると楽しみにしていた。

ところが、新型コロナウイルス問題がパンデミック(世界的大流行)危機にまで発展して、事態は急変した。

感染を阻止するためと、人々の自宅待機や学校の閉鎖から各国での入国禁止措置まで、非常事態宣言が世界中で相次いだ。

人々の移動制限で、お店の商売はじめ経済活動のあらゆる現場が休止状態に追い込まれてしまった。

そこで各国は、所得補償はじめ大々的な予算投下を決めた。 中央銀行は無制限に近い資産買取で、大量の資金供給に踏み切った。

先進国を中心として、リーマンショック時を上回る大判振る舞いが急遽はじまった。

もうこうなると、バブル崩壊どころではない。 パンデミック対策という大義名分で、これまで以上の資金供給が現実のものになるのだ。

実際、経済活動全般の落ち込みに対して資金が投入されるわけで、バブル資金とは違って「まともな経済対策」である。

となると、これまでバブル化していた大量資金供給までもが、パンデミック対策資金に紛れ込んでしまう可能性が高い。

つまり、世界全体が景気テコ入れに集中するから、バブル現象が収まったかに見えるということだ。

もっとも、パンデミック騒ぎはいずれ収まる。 また、世界的な生産や供給の遅れも一気に取り戻すべく、経済は大活況となる。

そこから先、あり余った資金がバブル化するのは時間の問題である。 これまでから倍加した資金が余りだすのだ。

おそらく、2~3年先には金融バブル崩壊という、経済合理性に基づいた試練が襲ってくるはず。

この1年と想定していたのが、2~3年先に伸びてしまったが、規模は一段と大きなバブル崩壊となろう。

いつもの繰り返しとなるが、それは経済活動の正常化に向けて避けて通れない道である。

もちろん、われわれ本格派の長期投資家にとっては、待ってましたの展開である。