賞味期限の長い投信

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投信の賞味期限とは、なんだろう? ふつう、食品などでは、いついつまでに味わってください、味も品質も保証します。 そういう理解でいい。

それが投信だと、どうなるのだろう? その時々の人気テーマを追いかけては、短期の投資リターンを狙うタイプだと、賞味期限は「今人気となっている投資テーマが終わるまで」となる。

といっても、その期限は半年なのか、1年あるいは2~3年もつのか、その時々の投資環境による。

これは、あてにならない。 まして、ある投資テーマが人気化して大きな相場になってきてから、「このテーマに乗りましょう」という営業に乗っかるのは危険である。

多くの場合は、出遅れ投資となって高値づかみしてしまう。 その挙句、投資は難しいとかリスクが大きいと嘆く、おなじみのパターンとなっていく。

一方、われわれのような本格派の長期保有型の投信だと、50年100年と運用は続く。 したがって、そもそも賞味期限などない。

これを、逆から見るとどうなるだろうか? 時間がたてばたつほど、いい味が出てくる。 買って持っていてよかったと、満足感がどんどん高まっていく。

それが、本格派の長期保有型の投信である。 言ってしまえば、それだけのこと。 しかし、これが実に難しい。

その良さを分かってもらうまでには、相当な時間がかかる。 周りでは、いま人気の投資テーマを追いかる、短期型のファンドでわんわん騒いでいる。

それらに比べると、なんとも地味である。 営業もしようがない。 さてさて、どうしたものか。

ひとつ考えられるのは、焼け太りだ。 経済全般やマーケットで大きな波乱が生じた際には、ひどい目にあった投資家は安心と信頼を求める。

そういった投資家の資金が、安定度の高い長期保有型の投信に流れ込んでくる図式は、十分にありうる。

ただ、そういった異常事態を待つだけでは、つまらない。 やはり、地道に長期投資の良さを訴え続けることが欠かせない。 それが、王道だろう。