今後、この長期投資家日記では将来の大混乱を警告するメッセージが多くなると思う。
世界とりわけ先進国で押し進めている史上空前の金融緩和やマイナス金利は、どうみても異常である。
こんな異常が永久に続くはずがない。 そして、その反動は凄まじいものになる。 経済とはそういうものだ。
おそらく、もうそう遠くない将来に、大量の資金ばら撒きとゼロ金利政策の限界が訪れよう。
それは、小さな綻びから一気に拡大するのか、はじめからドスンとくるのか、誰にもわからない。
はっきりしているのは、大量の資金バラ撒きで膨れ上がっているバブル資産の価値が蒸発することだ。
蒸発? そう、ゼロに近いコストの資金がいくらでも借りられるということで、やたらと買いまくってきた資産が、片っ端から投げ売りのるつぼに放り込まれるのだ。
どんな資産が投げ売りに? バブル高してきた株式や債券をはじめ金融商品のほとんど、それに不動産や企業まで投げ売りの対象だ。
その寸前までの価格が蒸発してしまったかのように、大幅な下落に直面する。
一方、資金の借入残高はそのまま残るから、金あまりバブルに踊っていたところは、あっという間に債務超過に叩き落される。
なんとか資金繰りをつけようとすれば、今度は借入金利の急上昇に直面する。
金融機関はじめ多くの企業、そして運用会社までひどい修羅場に叩き落されるのだろうが、どうにもならない。
ちょっと想像がつかないかもしれないが、バブルの終焉はいつも同じで、売り一色の惨状となる。 今回はとりわけ大きな修羅場となろう。
どうしたらいい? 今のうちに、できるだけ早くバブル資産から離れておこう。
われわれ本格的な長期投資家と一緒に、金あまりバブルとは一線を画しておくのだ。 一時的な下落に巻き込まれても、すぐV字型の株価上昇に乗れる。
いつも書いているように、人々の生活とそれを支える企業活動は何があってもなくなりっこない。 そこに軸足を置いておけば、何も怖いことない。
いずれ襲ってくるだろう暴落相場も、経済活動の正常化に向けて避けて通れない道である。 つまり、むしろ歓迎すべき修羅場となるのだ。