早くこちらの船に乗って!!

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豪華客船でのクルーズを楽しんでいた人たちが、 コロナウイルスで寄港も下船もままならなくなっている。

とんだ災難であり、一刻も早く豪華客船から解放されることを願うばかりである。

今日は、ちょうどその逆を考えてみよう。 一刻も早く、まともな船に乗船しておこうだ。

マイナス金利、金あまりで動いている経済なんてものは、基礎体力がどんどん奪われている状況といえよう。

そこへ、ちょっとでもウイルスが蔓延しだすと、あっという間に倒れる人の続出となるのは必定。

この場合のウイルスは、金利上昇である。 ジャンク債、債務超過の企業や自治体など、どこか一角が破たんに陥れば金利は跳ね上がる。

跳ね上がった金利は、すぐさま周りに伝染していく。 とはいえ、そのまま経済全体を震撼させるほどには拡散しない。

まだまだ経済全体の体力は残っているので、しばらくすると落ち着きを取り戻す。

しかし、経済の基礎体力は着実に落ちているので、そのうち次の破たんに遭遇する。

しばらく大騒ぎするだろうが、これまた収まっていく。 これを3回4回と繰り返している間に、どこかでドスーンとくる。

さすがに今度は、小安状態に戻ることなく、そのまま奈落の底へと落ちていく。

金利上昇の波が経済全体へと伝染していくと、多くのゾンビ企業や金融機関がバッタバッタと破産状態に追い込まれる。

ゼロ金利政策や資金の大量供給でなんとか経営をまわしていたところが、金利上昇というウイルスにやられてしまうのだ。

おそらく、凄まじい倒産ラッシュとなろう。 破産つまり叩き売りの連鎖で、金利は驚くほど急上昇しよう。

これを、市場金利の急上昇といって、もう誰も止められない。 政府中央銀行のゼロ金利政策も無視で金利は上がってしまう。

そもそもからして、金利がゼロで経済が動くわけがない。 そんなぬるま湯に浸かっていたところが、死屍累々となろう。

そうなってくるや、ほとんどの投資対象は悲惨きわまりない状態に叩き落されよう。

債券投資はじめ、金利を狙ったものは、売るに売れない状況でズタズタとなる。

インデックス投資も、玉石混淆の咎が出て、石ころ企業の相次ぐ破産で、糸の切れた凧のように宙で乱高下しよう。

そうなってきても、われわれの長期投資はどっしりとしたもの。 いまの段階から、そういった修羅場の状況を読み込んで、投資対象企業を厳選している。

世の中が大混乱にあっても、こちらは平然と価値のあるものを選り取り見取りで買い増しを進めることになる。 この差は、決定的である。

まあ、悪いことは言わない。 できるだけ早く、われわれの本格的な長期投資に乗船してもらえればと思う。