10年物の国債利回りが、2.52%をつけてきた。 1997年6月以来の2.5%台である。
米国の10年物国債利回りも4.45%と、じりじりと上昇してきている。
一番の要因は、ホルムズ海峡封鎖がまだ続きそうだとなって、原油の指標価格であるWTIが110ドル台にまで急騰したことだ。
それもこれも、イラン情勢がマーケット反応として表面化してきているといったところだろう。
その金利上昇だが、果たしてイラン情勢次第と単純化していいものだろうか?
であれば、イラン情勢が収まってくれば、この金利上昇も一時的なもので、どこかで下げに転じるだけのこと。
ほんとうに、それだけのことなんだろうか? この金利上昇、もっと深いものがあるのではなかろうか?
たとえば、中東からの原油や石油関連製品の供給が滞っているが、時間が経てばたつほどにインフレ圧力が増していく。
そのあたりを踏まえての金利上昇が、ごく自然体で始まりつつあるのかなとも考えられる。
加えて、世界最大の借金大国である米国は、いわゆる債務の壁にずっと直面してきた。
そこへイラン爆撃で大量のミサイル投入など戦費が拡大したため、巨額の軍事予算追認を議会に求めている。
この先、米国の債務問題がどのような展開となっていくのか、ひとつ間違えるとかなりの金利上昇圧力となっていく。
トランプ政権は中間選挙もあって、FRBパウエル議長に対し執拗に利下げを求めてきたが、それも難しくなっていくのでは。
一方、日本も財政の綱渡りが長いこと続いていて、金利上昇圧力は前々から潜在していた。
そこへ、高市政権による積極財政ときた。 どのようにして、責任ある積極財政としていくのか?
なのに、日銀は先週の政策決定会合で、金利を据え置いた。 それをあざ笑うかのような、今日の2.5%乗せだ。
ともあれ、金利上昇圧力がどこまで高まっていくのか、すべてここからのインフレ動向次第である。
はっきりしているのは、政策金利は力で方向付けできるが、経済の現場からの金利上昇圧力は人為を超えている。
まだ、ちょっと早いが、ここからのインフレ動向や金利上昇には要注意である。
