経営も投資も、先読みだね

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一般的に先読みというと、それこそ先行きの予想をどう、どのように推測するかの話となる。

ところが、経営や投資での先読みとなると、そこに行動が伴わないと何の役にも立たない。

将来の事業拡大や投資収益に向かって、現在この段階で何をやっておくべきかを考えて、さっさと行動に移すわけだ。

どんな時でもそうだが、将来に向けて行動できないようなら、なにも得られない。 それでは経営も投資も失格である。

いつも、「投資は将来の納得に対し、いまの不納得で行動するもの」といっている。 これは投資の鉄則である。

いまの不納得とは、世の多くの人たちがとても買う気になれない、ぞっとするような投資対象やタイミングを指す。

誰も買わなければ、こちらは安く買い仕込みができる。 つまり、将来収益の種を蒔けるわけで、先読みが大きな意味を持つ。

そうはいうものの、先読みはそう簡単ではない。 先が読めない、よく分からないものには手を出さない。 これも投資の鉄則である。

一方、事業経営においては時として先読みも敵わず、将来への熱い思いや情熱だけで走りはじめることもある。

こんな社会をつくっていきたい。 それには、これとこれは誰がなんといおうと、やっておこうで行動に移すわけだ。

この違いは、「さわかみファンド」と「さわかみグループ」との生き様で、見事に象徴される。

さわかみファンドでは、お客様の財産づくりを本格的な長期投資でお手伝いしようとしている。

それが故に、いまいち将来が読めない投資対象は、すべて捨て去る。 その上でもって、思い切り投資リスクを取りにいく。

一方、さわかみグループは良い世の中をつくっていこうという方向で、公憤をもって行動する。

これって、おかしいよね! それはないよね! そう思える世の不条理に対し、だったらこういった代案を世に示してやるの心意気だ。

投信業界が自分とこの利益追求で、投資家顧客をないがしろにしているのなら、まともな本物を世に出してやる。

クラシックやオペラ業界が、興行主義に走りすぎていると思うなら、とことん芸術性の高さを追求してやる。

皆がお金を抱えて、その結果として経済が動かない日本の現実に対し、カッコ好くお金をつかおうよと提案する。

これら、世の風潮に流されたり、みて見ぬふりをしてはおれないとする、公憤と心意気の爆発としか言いようがない。

徹底的に頑張っている間に、世の中が徐々にこちらの方へ向いてきてくれたら、それは最高である。

実は、これって高度な先読みといえよう。