基準価額の上昇、結構ですな!

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一日半の強硬日程でイタリア出張から帰ったら、さわかみファンドの基準価額はそこそこ戻っていた。

結構なことだと、ニンマリ。 願わくは、われわれ長期投資家の運用成績はどんどん伸びていってほしい。

その横で、世界的な金あまりでバブル高していた株価が静かに崩れ去っていってくれるとありがたい。

ありがたい? そうだ、このままバブル高が続くと、どこかで株式市場が大きなクラッシュに見舞われるのは必定。

その時は、まともな企業の株価も一時的には大きく売られてしまう。 さわかみファンドの基準価額も連れ安させられる。

できるならば、穏やかに脱落企業を見送りたいものだ。 バブル高している企業の株価が、風船に穴が開いたように萎んでいってくれるのが一番。

といっても、これは願望にすぎない。 近い将来、株式市場全般の大きな下げは避けられないだろう。

大きな下げ? 場合によっては、リーマンショックの再来もあり得る。 あるいは、それ以上に酷いのも。

どういうことか? なんとか景気を押し上げようと、各国政府中央銀行は異常な金融緩和と資金ばら撒きを続けている。

それもあって、世界の株式市場では玉石混淆の株高バブルという様相を強めている。

最近はETF(上場株式投信)の大流行で、本来なら市場から退去を迫られる企業までもが、まとめ買いされている。

また、債券市場ではマイナス利回りの国債に1800兆円もの投資資金が買い群がっている。

満期まで保有してもプラスとならない国債投資に、世界の年金や金融機関の余剰資金が向かっているのだ。

どう考えても異常である。 それでも止まらないのが、バブル高という現象である。

まあ、なにがあっても長期投資の方針も方向性もガタつくことはない。 どっしりと腰を下ろして、これから起こるであろう大騒ぎを眺めることにしよう。