フフフ、投資って難しいね!

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先週から風向きが変わったかのように、株価は堅調に上昇している。

笑ってしまうのは、サウジの原油施設に無人機攻撃で大きな打撃を与えたというのに、株価は小幅高していること。

2週間前までなら、大暴落相場となっていてもおかしくない。 それを無視して、株価は上がっているのだ。

えらい違いである。 なにが、どこが違うのだろう? それほど強力な株高要因が出現したのだろうか?

なにもない。 そして、なにも変わっていない。 これが、ディーリング相場というものだ。 ただ、それだけのこと。

世界的な金あまりで、大量の資金がマーケットの中を徘徊している。 その資金はひたすらディーリング益を求める。

買いでも売りでも、とにかく稼げたらいい。 儲かりそうな方向へ、買い売りどっちへでも瞬時に動く。

たまたま、この1週間ちょっとは売りの勢いがかすれていて、ほんの少しの買いでも株価は上昇する地合いにあった。

上がるから、さらに買うの循環で、多くのディーリング買いが押し寄せて、一気の株価上昇となったというわけだ。

したがって、このトレンドはいとも簡単に方向を変えてしまうなんてことも、大ありとみておこう。

いつものことだが、機関投資家の多くはこのディーリング相場を、必死になって後追いしている。

2週間前までは、リスクオフとかのいかにももっともらしい表現を使って、株式投資ポジションを引き下げていた。

ところが、株価は上昇してきている。 それをみて、昨日今日は大慌てで買い参加を検討しだした。

単なるディーリング相場にすぎないのに、今頃は「ここで買うべき材料」をあれこれ検討しているところだろう。

株価上昇をみて、大慌てで買いを考える。 なんともヘボな、相場後追い運用をしているものよ。

かりにだよ、明後日あたりからディーリング相場の方向が下向きになったら、またぞろ大慌てとなろう。 なんとも忙しいことよ。

われわれ長期投資家は2週間前までの下げを、ゴキゲンで買い増ししていた。 安いから、買っておけ、ただそれだけ。

あの下げ相場で買っていたものが、この1週間ちょっとで大幅の値上がりときた。 これまた、ゴキゲンである。

これが、ディーリング運用と長期投資の運用との違いである。