投資経験者につける薬は?

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この日曜日には、株式投資にまじめに取り組んでいる人たちとのセミナーがあった。

単なる頭でっかちではない。 いろいろ考えながら、自分なりの投資を模索している人たちばかり。

それで、かなり熱のこもった質疑応答となった。 こういうのには、こちらも気合が入る。

なによりも大事なのは、彼ら彼女らの頭から相場というものを取り外してやること。

長期投資に限らず、投資というものは株式相場などに対して、つかず離れずの立場をとることが肝心である。

それを守らず、相場にどっぷり浸かってしまったら、もう相場に振り回されるだけとなる。

株価などの値動きを追いかけてディーリング売買をするなら、それでいい。 相場に真っ正面からぶつかっていくだけのこと。

しかし、「投資は安く買っておいて、高くなるのを待って売る」のが鉄則である。

それなのに、相場にどっぷりと浸かってしまうと、いま安いのか高いのかが分からなくなる。

ちなみに、読者の皆さんも今朝この瞬間、株価は高いのか安いのか判断がつかないだろう。

もし午後の相場で朝から比べ少し下がったら、それは安いから買うべきか? もっと下がりそうだからと、様子をみるべきか?

これまた判断に苦しむはず。 つまり、いつの相場でも安いのか高いのかなんてのは、後にならなければ判らないもの。

それよりも、あれこれ考えることなく株価変動をみて、上がりそうだと思えば買いに入るディーリング売買に徹した方がよほど賢い。

そろそろ、まじめな投資家たちに戻ろう。 彼ら彼女らは、どうしても相場を見てしまい、それに対し買っていいのかどうしよかで悩む。

頭では、わかっている。 相場など、買う人が多ければ上がるし、売りが殺到すれば下がるだけのことと。

それでも、相場動向が頭から離れない。 この相場に対し、どうしようかと考えてしまう。

昨日も、口を酸っぱくして繰り返した。 先ずはともあれ、長期視野で応援したい企業を選びなよと。

そして、年に3~5回はある株式市場の暴落を待つ。 大きく下がったら、そこであれこれ考えずに応援買いに入る。

長期投資の起点はそこからだよ。 安く買ったから、後はのんびりと高くなるのを待てばいい。

なんとなく理解できる、でもでもと、次から次へと質問が出てくる。 どれも、まだ相場を意識している。

騙されたと思って、ためしに暴落相場で買ってみなよ。 ちょっとだけでいいから、おれのいう長期投資をやってみなよ。

そしたら、判るよ。 長期投資って、こんなにも簡単なのかと。 こう繰り返したが、さてさて彼ら彼女らは果たしてできるかな?

どうしても、まじめに考えてまじめに投資しようとする。 長期投資なんて、マイペースでわがままにやっていいんだよが、どこまで理解できたかな?