旅に出て、感じる、学ぶ、考える

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明日から9日間、イタリアへ行ってきます。 毎年の行事にしているイタリアオペラ鑑賞旅行だが、すごく欲張りツアーである。

今回も、シチリアはパレルモのマッシモ歌劇場でオペラ「道化師」を楽しむ。 例の、映画ゴッドファーザー3で誰もが強烈な印象を刻んだオペラハウスである。

開演が夜の8時半と遅く、といってもあちらでは普通だが、オペラの後のレセプションは今回はなし。

その代わり、シチリアでは「コルレオーネ・ワイナリー」まで足を延ばす。 これもゴッドファーザーで有名となった、コルレオーネ村だ。

アメリカに渡ったイタリア人の多くが、貧しい南部の人達で、とりわけシチリアからは大挙して移民していった。

WASP(白人・アングロサクソン・プロテスタント)が支配層となっていったアメリカで、貧しいイタリア系移民たちは社会の下層での生活を余儀なくされた。

そのあたり、ゴッドファーザーで見事に描き出されていたが、シチリアの描写も印象深い。 そこを、ぐるっと回るのだ、いまから楽しみである。

ローマでは、バチカンでディナー。 法王パオロ6世の館のテラスから、バチカン全体を見渡しながら食前酒を1時間、そしてディナーとくる。 これは結構ぜいたくな体験となる。

今回の目玉は、ソロメオ村。 高級ブランドで有名なブルネロ・クチネリの村で、朝から夜遅くまで学ぶことビッシリ。

昨年の10月に下見に行って、これは是非とも多くの人に来て見て感じ取ってもらいたいと、今回のツアーに即決したもの。

職人に誇りをもって、いい仕事をやってもらおう。 地域経済の活性化はかくあるべし。 美しい田舎での生活はこんなだ。

創業者のブルネロ・クチネリが理想と思うことを、これでもかこれでもかとソロメオ村に注入していった。

彼の想いが、すべて凝縮されている。 そこで、まるまる一日たっぷりと見てまわるのだ。

今回のツアーでも、ソロメオ村だけの参加者が8名もいる。 行って実際に見てみなければ、想像するできない。 では、行ってみようという人たちだ。

他にも、生ハムやチーズ、バルサミコの製造現場にも足を運ぶ。 モデナ歌劇場での、バックヤードツアーもある。

田舎町のレストランでの食事もいくつかある。 広い空間を花で飾って、ゆったりと地元のワインと料理を楽しめる。 支払う時に、こんな値段でいいのと感激するのも、これまた楽しからんやである。

まあ、こんな具合で中身の濃いイタリア旅行となる。 その行程で、いろいろ学ぶところが山ほどある。

とりわけ、他人を羨ましがらない生き方は、日本人が学びたい点である。 貧しい人たちも、それなりに楽しく生きている姿を、あちこちで感じ取れる。

おまけだが、安っぽい食堂ともいえるトラットリアに入り、ハウスワインを頼む。 嘘みたいな値段だが、実に美味しい。

というわけで、長期投資家日記は来週お休みとなります。 次回は、6月24日です。