お金をつかうにしても、どれだけ価値あるか、満足できるか

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イタリア・オペラ・ツアーから帰国。 今回はっきり確信したのは、お金をつかう価値や満足感の大事さである。

成熟経済の低迷に落ち込んでいる日本を元気にさせるため、どんどんお金を世の中にまわしていこうよと、われわれは提案している。

とはいえ、お金をつかう価値や満足度が低かったら、提案も掛け声だけで終わってしまう。

やはり、お金をつかったが、これだけ価値があれば惜しくない。 そういった満足感に浸れることが、絶対的に重要である。

今回のイタリア旅行で、それが際立った。 先ずは、シチリアでのワイナリー訪問。

車を雇って、映画のゴッドファーザーで有名になったコルレオーネ村へ。 映画の描写をほうふつさせる風景をたっぷり堪能。

ワイナリーで、6本のワインを試飲しながらの食事。 シチリア料理が次から次へと出てくる。 どれも、はじめてのものばかり。

食べ切れないほどのいろいろな種類の料理を味わいながら、いつの間にか出されたワインのどれを買って帰ろうかの品評会。

自分は3本を選んで買ったが、10ユーロ、15ユーロ、15ユーロと、ウソみたいに安い。

帰りの車の中では、お腹いっぱいの酔っ払いで時差もある。 ぐっすり寝てしまうかと思いきや、皆が満足感を語るは語るはで1時間半があっという間だった。

バチカンでのディナーも、こんなところで食事できるのと、先ずは特別感。 花が一杯飾られたテラスでの食前酒。

徐々に暗闇につつまれていく法王庁などバチカンの建物を見下ろしながら、豪華な食事とワイン。

中でも、マグロのステーキが圧巻だった。 大きいし分厚いしで、食べごたえは十分。

今回の目玉にした、ブルネロ・クチネリのソロメオ村は、どれもこれも驚きの一言。

職場は広々として、明るく開放的。 大きな窓からは、表の庭や噴水が眺められる。

ブランド衣類を扱っている関係上、糸くずなどの発生を天井の大きなダストで吸い上げるから、空気は清涼そのもの。

1時間半の昼食タイムは、大きな庭を横切った先のレストランで、社員全員が一時に食べれるようになっている。

700名の従業員のうち、100名強は自宅に戻って昼食を取るが、残りは会社のレストラン。 だから、ばかでかい。

本社工場を中心にして、広々とした空間は倉庫などを買い取って農地に戻している。 その先にはブドウ畑とワイナリー。

丘の上の方では、古い教会やお城を建物はそのまま残しながら、内装を見事な職人技で改装。 どれも村人に共用されている。

なによりもすごいのは、すべてに職人はじめ人々が誇りと尊厳をもって仕事し生活できるようにしたいという哲学で通していることだ。

こんなところで仕事をし、生活できたら、どんなに素晴らしいだろう。 われわれのヴィレッジ計画が、まさにソロメオ村にあるのだ。

まる一日を創業者のブルネリと過ごしたが、これは価値ある体験だった。 あれだけ多用な人が、よくも一日をつき合ってくれたもの。

まだ、いくつかあるが、こういった体験はまず普通ではできない。 それが、50万円のツアー料金である。

満足感からも十分以上の価値があったはず。 こういったお金のつかい方を、ご案内することは成熟社会の日本にとって絶対に欠かせない。

11月8日~12日の「さわかみオペラ財団と行くハワイ特別企画」も、やはり同じコンセプトである。