昨夜、外部の専門家と話し合っていて、投資を啓蒙している現場での様子をいろいろを聞かせてもらった。
主催が金融機関の場合は、やはり自社の商品やサービスにつながるよう誘導しがちである。
セミナー活動を専らとしているところは、どうしても専門的になりがちである。 難しく難しくやらないと、お金を払う価値がないということだろう。
これらのどれもが、投資やってみようかと思っている人たちを尻込みさせてしまう結果を招いている。
金融機関だと、いま力を入れている投資商品の販売に、つまり投資はじめての人たちを儲かるか損するかのリスク世界へ引っ張り込んでしまう。
それでは、ゆっくりじっくりと財産づくりをお手伝いするといった、長期の資産形成アドバイスとは真逆の世界への案内となる。
一方、セミナー屋さん達は投資の理論や手法を事細かに伝授しようとするあまり、「投資ってこんなにも難しいものか、とてもついていけない」といった人達を量産してしまう。
残念ながら、どちらも投資してみようという人たちを逆に遠ざけてしまう結果となっている。
また、そういった投資啓蒙の現実が知らず知らずに、投資を縁のないものとする社会風潮を生んでいるのだ。
どうするか? やはり、急がば回れで、実体験した人たちによる口コミ効果を期待することだろう。
本物の長期投資、本格的な長期保有型の投信の成果は時間とともに積み上がっていく。
その成果を、できるだけ多くの人々に見てもらう。 実体験した人たちに、その良さを語ってもらう。
なにごとも、百聞は一見に如かずである。 身近な人の成果を見ることによって、それなら自分もやってみようかとなる。
ありがたいことに、さわかみファンドは間もなく20年という歴史を刻むことになる。 他に例のない実績だ。
この実績をファンド仲間の皆さんに広く語ってもらうことで、投資を始めようという人たちに一つの確とした方向を示すことができる。
そういった口コミが一番だろう。