預貯金のツンドラ(永久凍土)をほぐす3段階作戦

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日本経済の活性化は、ひとえに個人がもっともっとお金をつかうこと。 それに限る。

個人金融資産のうち、預貯金額が880兆円にも上る。 その3%を消費にまわすだけでも、日本経済はたちどころに5%近い成長を遂げられるのだ。

そうはいうものの、生活するので一杯いっぱいの人々が増えている。 その人たちに、お金をつかえというのは酷な話である。

そもそも、個人や家計の預貯金額が880兆円に上るといっても、保有分布は相当に偏っている。

よくいわれるように、金融資産の60%強が65歳以上の高齢層の保有となっている。

人口比でいえば多数派の現役層は、40%弱しか持っていない。 この層は、教育費や住宅ローンなどの負担も多い。

となると、やはり高齢者層がお金をつかわなくてはといいたくなる。 しかし、高齢者層は預貯金指向が強い。

年金生活者にとっては、もう他に収入がないから保有している預貯金は、いざという時のための備えとして大事にしたい。

また、高齢層は小さいころから無駄なお金はつかわない、余ったお金は預貯金にまわすという生き方を叩き込まれている。

したがって、高齢者層にお金をつかえといっても、そう簡単な話ではない。 では、どうしたら良いのか?

880兆円という金額は現実である。 なんと日本経済の規模の1.6倍、世界最大の眠れる資源である。

それが、いろいろな理由でお金をつかえず預貯金でツンドラ(永久凍土)状態となっている。

われわれがずっと提案してきているのが、先ずは長期投資でお金を殖やす方向で預貯金ツンドラをほぐしていこうである。

年金不安は高まるばかり。 なら、本格的な長期投資でお金を殖やす流れに乗せてやろう。

長期投資にまわしたお金は経済の現場に流れ込んでいき、それだけでも十分に経済活動の活性化に貢献する。

これが、われわれの提案している預貯金ツンドラをほぐしていく3段階作戦の第1ステージである。

第1ステージでは、時間の経過とともに長期投資にまわしたお金が尻上がりに殖えていくのを実感する。

長期投資の複利効果が出てきだすと、自分のお金が雪だるまのようにどんどん大きくなっていく。

その先では、ファイナンシャル・インデペンデンスつまり経済的自立が待っている。 もう、年金不安などない。

経済的自立を達成したり、その前でも資産が加速して殖えていくのを確認すると、余裕の一部を世の中のためにカッコ好くつかっていけるはず。

これが、第2ステージだ。 寄付でもいいし、好きな芸術やスポーツにお金をつかってもいい。

世の中のためにとカッコ好くつかったお金が経済の現場に流れ込んでいくことで、またまた経済の活性化に寄与する。

経済活動は、より多くのお金が流れ込む方向で拡大発展するから、カッコ好くお金をつかった分野で新しい産業が生まれていく。

文化や芸術・スポーツといった分野が大きな産業となっていけば、これは楽しい。 そちらで雇用はどんどん拡大する。

さて、第1ステージで経済的自立を果たし、第2ステージで世の中のためにとカッコ好くお金をつかっている、素敵な大人があちこちで出だす。

そうなると、いよいよ第3ステージに入っていける。 いま、まわりを見渡すに、しみったれた大人ばかりだろう。

年金不安だとか、老後が心配だ云々で、自分のことで汲々としている大人がほとんど。

子どもたちにどんな世の中を残していこうとか、将来の社会にどう責任をもつかを意識している、大人らしい大人がどれだけいようか。

もっとも、そう粋がることもない。 本格的な長期投資で、より良い世の中をつくっていこうよいう方向付けをしている。

そして、殖えていくお金をカッコ好くどんどん社会につかっていく。 それらのどれもが、経済社会の活性化につながっていく。

そういった行動が出来ている人は、もう既に大人らしい大人である。 まずは、ともあれ本格的な長期投資のピッチを上げましょう。