なぜ長期投資を、これほどまで強く主張するのか(前編)

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われわれは命懸けといってもいいほど真剣に、朝から晩まで長期投資を訴え続けている。

社会的にも歴史的にも、それだけ重要なことという認識と使命感を持って、長期投資の普及に努めているのだ。

先ず、一般生活者に対しては、経済的自立への一番確かな道として、「自分も頑張って働くが、お金にも働いてもらおう」と提唱している。

生活者の観点から、なくなっては困ると思える企業を、長期投資でとことん応援していく方向で、お金に働いてもらうのだ。

企業を応援しようとすれば、毎日の生活消費で売り上げに貢献する。 もうひとつは、株価が大きく売られている時は、見て見ぬふりなどできないと応援買いに入る。

結果的には、投資の基本である安値の買い仕込みができてしまう。 どこかで株価が噴いてきたところで利益確定すれば、もう立派な投資運用となってくれる。

この単純な応援作業を繰り返すことで、再投資の複利効果が出てきて、財産づくりはどんどん進んでいく。

次に、企業にとってみると、長期投資家すなわち生活者投資家というか生活者株主が、一番身近で一番心強い応援団である。

そう、企業にとっても一般生活者を中心とした長期投資家が、長期視野の経営を支えてくれる株主の代表となるわけだ。

アクティビストは言うに及ばず、年金なども短期の運用成績を追いかけるあまり、企業に短期的な利益の捻出を迫ってくる。

年金など機関投資家は、たしかに大株主かもしれない。 だが、企業の永続的な発展成長をどこまで支援してくれるかというと、大いに疑問である。

その点、生活者投資家や生活者株主は、企業にとって運命共同体である。 個々の資金力は知れているが、みなが集まれば年金など機関投資家も遠く及ばない巨大な力を発揮できる。

では、資本主義の限界といわれている観点からは、どうだろうか? この続きは、明日のお楽しみに。