機関投資家の運用者は、連休や夏休みシーズンを前にして投資ポジションを整理しておこうとする。
休んでいる間に、どんな突発事項が発生するか知れたものではない。 それで、前もって下値リスクに強いポートフォリオに組み替えておこうとするわけだ。
そうしておかないと、運用資金を預けてくれている投資家顧客に説明がつかない。
休んでいる間にポートフォリオ資産が大きく傷ついたりすると、運用者としての責任意識の欠如を問われる。
最近は24時間運用とか、インデックス先物を対象とした株式投資が盛んとなってきたので、休んでいる間でもマーケットの変動には対処できるという人もいる。
それでも、連休や夏休みの前には株式投資の比率を下げておこうとするのが一般的である。
はっきりしているのは、連休の間や夏休みシーズンには買い注文が極端に薄くなるという点だ。
買い注文が薄くなっており、投資家も休みを取っている間に、なにか悪材料が出たりすると株価全般は真空地帯を大きく下げる。
そこは、長期投資家にとっては絶好の狙い目となる。 棚からぼた餅が転げ落ちてくるように、買いたかった銘柄群がびっくりするほどの安値で手に入る。
そういった可能性に良い意味での悪乗りをしておくと、思いがけず最高の安値仕込みができてしまう。
個人投資家であれば、長期的に応援したい企業の株式に、ちょっと無理かなと思うほどの安値で買い注文を出し放しにしておく。
うまく引っかかって買えたら儲け、というぐらいに気楽な気持ちでいこう。
さわかみファンドの運用も基本的には同じ考え方で長期投資している。 したがって、こちらには資金の余裕があれば、いつでもいくらでも買い増しをしておいてもらいたい。