お金にも働いてもらう、どんな風に?

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 われわれ長期投資家は、自分も頑張って働くが、お金にも働いてもらおうとする。 いってみれば、自分の働きが右足で、お金の働きが左足だ。

 ふたつの働きで堂々と生きていこう、それが経済的自立にもつながるし、ファイナンシャルインデペンデンスへの道となっていく。

 お金に働いてもらうといっても、株式市場などマーケットで稼いで来いというような酷いことはさせない。 それは博打をやって勝ってこいというようなもの。

 自分は何のために働くのか? 毎日の食を得て生きていくことから始まって、将来の生活基盤さらには社会を築いていくためだろう。

 まったく同じ方向で、お金にも働いてもらうのだ。 といっても、毎日の食を得るためにデイトレーディングをしろということではない。 博打で食っていくのは至難の業である。

 やはり、毎日の食は額に汗して働いて得ていくのが、まっとうな生き方である。 そして、お金にはしっかりとした方向で、どっしりと働いてもらうことだ。

 ここのところは、ものすごく大事なポイントとなってくる。 自分で働いて稼いでいくといっても、職場選びから対人関係まで、そうそう自由にはならない。

 こういうことをしたいと思っても、上司の理解を得られなかったり、会社の方針が別だったりなんての日常茶飯事である。 なかなかうまくいかなくても、家族を食わせていくためには我慢我慢の人生、それもよくある話。

 一方、お金に働いてもらうとなると、100%自分の思いや願う方向を反映させられる。 どんな社会をつくっていきたいのか、そのためにはどういった企業を応援していくのか、それこそ思うがままである。

 それって、すごいことである。 毎日の仕事ではいろいろな制約があるかもしれないが、お金の働きを加えることで、自分の人生の幅をほぼ無限に広げられるのだ。

 投資の素晴らしさ、醍醐味はここにある。 マーケットで株価を追いかけては、値ざや稼ぎに血眼になっているのとは、まったく次元が違う。

 その投資も、将来を築いていくことだから、長期スパンで考えるのが自然である。 そう、お金に働いてもらうということが長期投資なのだ。

 ここから先は、いつも書いている通り。 生活者からみてなくなっては困る企業を応援する。 応援するという以上は、みなが売って株価が大きく落ち込んでいるところでは、断固たる応援買いを入れる。

 そして状況が良くなって、にわか応援団が買い群がってきたら、応援を彼らに任そうと売り上がっていく。 それが長期投資の利益確定であると同時に、次の下落局面での応援資金となっていく。

 このような応援作業を淡々と繰り返していくことで、財産づくりは着々と進んでいく。 もちろん、より良い社会をつくっていく方向で一緒できそうな企業を、ずっと応援し続けることになる。

 明日は早朝から九州出張のため、長期投資家日記はお休みです。

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 ★注意 上記の内容は澤上篤人個人の見解であり、さわかみ投信株式会社の考えおよび「さわかみファンド」の運用を説明しているものではありません。 個人の真意を尊重するため、原則、文章の修正はせずにブログを公開しております