日本経済を見渡すに、どうも縮こもりの風潮が蔓延しているようだ。 次の反撃のために身をすくめるといった強さを秘めたものではなく、弱々しく守りの姿勢を固めるだけ。
このままではマズイぞと思いつつも、「誰かなんとかしてくれないだろうか」の他力本願から抜け出せない。 そして、自分は現状維持の守りに汲々している。
なんとかしようといった積極的な攻めを講じないから、そのままズルズルと後退していくばかり。 これは疲れる。 精神的にもどんどん追い込まれていく。
そういった個人や企業さらには自治体が、どれほど多いことか。 みな押しなべて、将来への展望や自信といったものを削り落とし、不安とあきらめ感を強めるばかり。
これが、縮こもりだ。 人々の意識も意欲も縮こもっていては、日本経済の活性化など望むべくもない。 それが、日本経済のジリ貧につながっているのではなかろうか。
そもそもからして、毎日の生活も経済も、どう食っていくかの自助でしかない。 自助の精神も努力も横へ置いて、他力本願に走ったところで、誰もなにもしてはくれない。 待っているのは、ジリ貧だけである。
自助の意識と覚悟で動き出したらわかる。 徐々にだが、「なんとかなる」という自信めいたものが生まれてくるはず。 その自信が次の行動へのエネルギーとなっていく。
現に、自助の精神でもって「なんとかなる」感を高めている個人や企業が、日本中のあちこちで台頭してきているではないか。 そのあたりから、自然発生的に日本経済の活性化が進んでいくのだろう。
一般生活者に焦点を当ててみよう。 マイナス金利で、もはや預貯金に置いてはおけないと気持ちは固まった。 だったら、一刻も早く財産の置き場所を長期投資にシフトさせるべきである。
さわかみファンドの実績を見ればわかるように、長期投資のモデルは十分に示してきてた。 残るは、一人でも多くの人々が長期投資に一歩踏み出すかどうかだけである。
長期投資に踏み出したら、いろいろ実感し始める。 第1に、預貯金の利息などないも同然で、アホらしくてやってはいられないとなる。 それに気が付いたら、一気に長期投資を増額しようとなっていく。
第2に、それこそ長期でみれば、安定度の高い財産づくりが進んでいくことを実感する。 それでもって、自分年金づくりのイメージがはっきりし、国の年金がどうなるかとかの不安は消えてなくなる。
第3に、自分の長期投資が日本経済の活性化に大きく貢献していると認識できるようになるから、ますます長期投資への資金シフトを加速させたくなる。
気がついたら、自分の財産づくりも進んだし、日本経済も元気になっていたということになる。 これが、なんとかなるだ。
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