寄付の文化を醸成しよう

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 さわかみグループでは、新たに一般財団法人 ”お金をまわそう基金” を設立しました。 さわかみ財団が基本財産を拠出して、1月9日に設立登記を済ませたもの。

 これまで、さわかみ財団が中心となって各種の寄付を実行してきましたが、それら全部を一つの財団に束ねてしまおう。 そして広く世の中から寄付を仰ぎ、もっともっと大きく世の中にまわしていこうというのが、そもそもの考えです。

 当初は現行の5つの寄付分野を柱にして、広く一般の寄付を募ります。 すなわち、

1.虐待児童や親のない子たちが家族として迎えられる ”お帰りホーム” 活動の支援

2.タイガーマスク基金に代表される児童養護施設の子らの就学就職支援

3.スポーツの底辺を広げていこう活動の支援

4.自然エネルギーの開発普及を支援していく活動

5.日本の伝統技術や文化を守り育てていく活動

の分野で、どのような支援活動ができているかを HP で逐次それも全面公開していきます。 そこに意義と面白みを感じてもらえる方々に幅広くサポートしてもらいます。 

 お金をまわそう基金の他に例をみない特徴は、皆さんからお預かりする寄付額は100%指定の5分野に向けられることです。 当基金の毎年の運営費は全額、さわかみ財団からの拠出で賄うので、きわめて正直明朗すっきりした寄付募集となります。

 もうひとつの特徴は、寄付額の70%がその年の寄付分として現場に投入されますが、残りの30%を運用にまわすことです。 本格的な長期運用で資金プールをどんどん大きくしていき、時の経過とともにより多額の寄付活動が展開できるようにするのです。 なお、運用額の10%は毎年取り崩されて寄付の現場に向けられます。

 当基金は早速、寄付の募集とその実行を開始します。 同時に、公益財団法人への認可申請に入ります。 公益財団の認可を受けると、皆さんからの寄付は全額が税控除対象となり、より多くの思いを集められます。

 大事なのは、世の中のあちこちに意識しなければ気が付かないところで本気で頑張っている方々が多数います。 そういったところへ、お金やなんらかのお手伝いの気持ちをまわさせてもらうことです。

 そんなこと知ったことではない、自分には関係ないと言って日々を過ごすのも、ひとつの生き方です。 一方、社会のいろいろな断面に少しずつでも関与していくことで、人生の幅を広げていくのも、ひとつの生き方です。

 どちらを選ぶのかは自由ですが、社会とのつながりを意識的に広げていくのは、ほんのちょっとした気持ちから始められます。 やっているうちに、社会とのつながりを積極的に広げることで味わう心の豊かさというか充実感といったものが、静かに沸き上ってきます。

 寄付を単に社会還元で終わるのではなく、寄付する方がどんどん心豊かになっていける域にまで行ってしまえたら、どんなにすばらしいことか。 そこまで行くと、寄付が文化というものになっていくのでしょう。