年金の将来と長期投資

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 経済雑誌では折にふれて年金特集を組むと、購読数が大きく跳ね上がるとのこと。 それだけ、世の人々が年金に対して関心を高めているわけだ。

 年金への関心といっても、将来どうなるかといった不安の方だろう。 人口構成もまだ若く年金財政が健全であった高度成長時代のような、年金は必ずもらえるといった安心感はもうない。

 それどころか、実際のところ年金はいくらもらえるのか、年金財政がどこまで持つのかといった将来不安がどんどん高まっている。 また、政府や厚生労働省が打ち出している年金計算の根拠がいつも大甘で、5年ごとに再計算を余儀なくされているというのも年金不安を煽ってくれる。

 不安とかいう前に、自分の頭で考えてみよう。 若年層人口が減っていっている一方で、年金給付を受ける高齢者層はどんどん増え続けている。 毎月の積立て額が頭打ちから減る方向にあるのに、年金の給付額は増える一途なのだ。 年金財政が苦しくなっていくのは誰にだってわかること。

 そういうことなら、国の年金は当てにせず、もらえたら儲けぐらいの位置づけにしてしまえばいい。 その代わり、自分年金のようなものを早いうちから準備するのだ。

 ステップとしては、将来不安があろうとなかろうと毎月の年金積立は、きちっとやっておこう。 国の年金制度そのものは、国民の皆で守っていかなければならない。 これからも大事にしたい。

 早い話、いま両親がもらっている年金額を、そっくりそのまま仕送りできるだろうか。 なんだかんだ言われようと親が受け取っている年金額は、年金制度あってのものである。 したがって、年金制度そのものは何としても守りたい。

 その上で、次のステップを考えよう。 自分年金のようなものを準備していくとなれば、長期の資産形成プランをどう立てていくかが大前提となる。 やはり、さわかみファンドのような本格的な長期保有型の投信が一番だろう。

 いろいろな経済変動を乗り越えて顧客資産を保全しつつも、長期的に殖やしていってくれるような、プライベートバンキング的な投信が望ましい。 そういった投信を毎月1万5000円ずつでも2万3000円ずつでも積立てていけば、20年30年後には相当な資産形成が進んでいよう。

 おそらく20年も経たないうちに、”自分年金づくりだったら、さわかみファンドだ” という社会評価ができあがていることだろう。 できることならば、今のうちから多くの現役層に毎月の積み立てを始めてもらいたいもの。 社会評価が高まってからでもかなわないが、その間の複利効果がもったいない。