1週間ほど長期投資家日記をお休みさせてもらいました。 投信以外のすべてのオフィスを八幡山の新オフィスへ移転したので、引っ越し作業やらなんやらでブログを書く時間とスペースがなかったり。 その上に通常の仕事が重なったので、今日になってしまいました。 これからは、お休み分を一気に挽回すべく書きまくります。
まず、長期投資の環境から。 先週も書いたように、上昇相場の第2段階に入ってきたと思われる。 昨年11月後半から5月まで、日本の株価は80%ほど上がった後、夏枯れ相場を含め調整局面にあった。 それが、そろそろ第2ラウンドの上昇に向かうのではと期待するところ大である。
その背景として、企業の業績動向に明るさが増していることがあげられる。 アベノミクスとか円安効果もあるが、それ以上に個々の企業が世界経済の成長に乗ろうと懸命の努力を重ねてきたものが実りはじめている点が大きい。
そこへ安倍政権が国内経済のテコ入れに法人減税などを進めようとしている。 どのくらい思い切るかは別として、これは歓迎しよう。 ずっと書いてきているように、経済活性化にはいくら官が成長戦略を作文したところで、それほど効果はない。 それよりも、法人税をパッと引き下げるのが一番である。
法人税が下がった分は、企業にとって雇用を増やしたり投資を加速したりする余裕が生まれる。 また、新規の起業も促進できる。 これらはどれも前向きの動きで、経済活動の活発化につながる。 経済はやはり民間が前向きに動くことが第一である。 なにしろ、民間の資金がアニマルスピリットを燃やして収益チャンスを求めだすのだから、官の作文とは大違いの効果が期待できる。
次に、海外からの日本株投資がそろそろ再開しよう。 といっても、ヘッジファンドではない。 年金など中長期投資を主体とするところが、いよいよ本格的に買ってくると思われる。 彼らは第1ラウンドは完全に乗り遅れたが、日本企業のリサーチも進み、もういつでも日本株を買える状況になっている。
海外の年金などが本格的に日本株を買ってきだすと面白い。 彼らのほとんどはインデックス運用ではなく個別株投資が主体だから、われわれ長期投資家と路線は近いものがある。 金額的にも10兆円ぐらいは期待できるから、おもしろいことになると思う。
久しぶりの長期投資家日記だからということもあってか、ガラにもなく相場予想なんてもの書いたが、本当は相場などどうでもいい。 将来に向けてこれはと思う企業の株は、安いところあればとにかく買っておく、ただそれだけだ。