昨夜で、新しい本の最終手直しが完了した。 原稿はここまで6回から8回は推敲を重ねてきたから、ここから先は早い。 後は、印刷所から上がってくるゲラを2度ほどチェックして出来上がりだ。 なんとか11月8日の発刊に間に合わせることができた。
いまは猛烈な勢いで著作やら依頼原稿やらを書きまくっている。 そこへ、毎週末に加えて時折は平日もセミナーが入ってくるから、メチャメチャに忙しい。 言うまでもないことだが、さわかみファンドの運用と成績向上には、ものすごい責任意識とエネルギーを注ぎ込んでいる。 その上でなお、いまはとにかく発信しなければと考えているので、ひどいスケジュールもまあ仕方がない。
今回の本もそうだが、最近はより広い層に訴えていこうとして、あらゆる機会を積極的に活用している。 ”お金をまわしてやろう、日本経済を元気にさせようぜ” を、一人でも多くの人々に行動してもらう。 行動といっても、難しい勉強は不要。 生活者として自助の意識を高め、お金に働いてもらうだけで十分。
お金に働いてもらうということは、預貯金に丸投げしておくのではなく、生活者として大事だ、なくなっては困ると思える企業を応援していくのだ。 具体的には、日々の生活消費で売り上げに貢献できる。 もうひとつは、不況時や株価暴落時などに、その企業を応援すべく株を買って株主になることだ。 この二つを実践するだけで、お金は立派に働いてくれる。
どちらも、お金をまわしてやることになるが、自分の意思と思いを自分のお金に乗せているところが、大事なポイントである。 きちんとした方向性をもって、お金に働いてもらうわけだ。 きちんとした方向性? 生活者として、どんな世の中に住みたいのか、どんな社会を子どもや孫たちに残してやりたいのか、はっきりと意思表示することになる。
本格的な長期投資? その通り。 ただ、今度の新著では投資とか長期投資を前面に出さず、より広い裾野の人々に生活防衛と自分の将来に責任を持った行動をしようと主張している。 誰でもできることをやっているうちに、気がついたら本格的な長期投資家になってしまっているという図式だ。
これだけ政治が当てにならないのだから、われわれ生活者が自己防衛を含めて行動するしかない。 ありがたいことに、世界最大の眠れる資源である預貯金という武器がある。 一人でも多くの生活者が自助の意識を高めて、お金に働いてもらうことで、日本をいくらでも元気にさせられるのだ。
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