数集めの政治

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 民主党や自民党の党首選、そしてその後の総選挙も近いとあって、政治家の動きが活発化している。 といっても、どうやって数を集めるかで汲々しているのが現状だろう。 民主政治だから、多数を取った方が勝ち、つまり政治家の間で同調者を如何に集めるかだ。

 あるいは、如何にして多数を集める方、つまり権力を握る方へすり寄るかだ。 その中つまり権力の中枢にいるかいないかでは、政治家としても月とスッポンの差となる。 そのひとつの表れが、大阪の橋下市長への各党や各政治家のすり寄りだろう。 橋下さんの人気や票集め力には、黙って従った方が賢いという判断で大阪詣でが相次いでいる。

 こういった流れの上に、日本の政治というものが形成されている。 それもあってか、政策面での妥協がひんぱんとなり、そこから出てくる政策は選挙民へのおもねりが多くなるのは避けられない。 

 選挙民がそれを望んでいるといえば、それまでのこと。 しかし、なにはさておき日本経済の活性化と財政の健全化だけは、妥協やおもねりを超えて政治家らしい政治が問われるところ。

 ところが、政治家のいろいろな発言の中で、日本経済を高活性化していくのだという具体的な政策を打ち出している人はほとんどいない。 いま日本にとって一番の課題を抜きにして、何のために数を集めて権力を握るのか?

 民主政治というものは、そういう政治をやりたい、こんな政策を実行に移すと訴えて、選挙民の判断を仰ぐことのはず。 それが、選挙公約はどれもこれも選挙民に甘い汁ばかりだったら、この国はどうなるのか? いくら権力を握りたい、権力に近づきたいといっても、政治家としては無定見無責任すぎる。

 笑えてくるのは、権力を握ったところで財政破綻や国債の値崩れ問題に直面するのは、それこそ時間の問題である。 その準備も対策も持たずに、どんな政治をしようというのか? 経済や社会が大混乱に陥る中で、ただおろおろするだけの無能者としての烙印を期待しているのだろうか?

 ここは数集めを超えて、真に日本経済を立て直す政策アイデアと実行力を併せ持った政治家に、なんとしても出てもらわなくてはならないところ。 さて、その人は誰だろう?

 

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