中国地方のある町で、地元経済活性化のシンポジウムに出席した。 市長を含む4人のパネラーと、昔から活性化に情熱を注いでこられたコーディネーターとで2時間半、いろいろな角度で話し合った。
国や県をも巻き込む大きな話や、市全体でしっかり話し合わなければならない問題提起やら、それこそ百家争鳴に近かった。 また、会場からは厳しい持論も多く出された。 多くの人が参加して意見をたたかわせる、まさしくシンポジウムであった。
ちょっとだけ違和感というか、シンポジウムっていつもこうだよなと感じたのは、皆さんいろいろな考えを披露されるのはいいが、どう具体的な行動につなげていくのかがない。 まあ、よそ者の自分だからそう感じただけで、現地の皆さんはシンポジウムをベースとした行動を一つひとつ実行されているのかもしれない。 おそらくそうだと信じたい。
ひるがえって日本全体でみても、マスコミはじめ各方面の専門家の方々あるいはお茶の間でも、日本経済がどうのこうので侃々諤々となっている。 どちらかといえば、評論家然としたお説ごもっともが多い。
お説ごもっともから、一体どれだけ具体的な行動が起こされているのだろう。 日本経済活性化も、国全体がぱっと元気になるなんてありえない。 やはり、あちこちで元気な動きが出てきて、それが全体へ広まっていくのが自然だろう。
どんな小さなことでもいい、身近なところから一人ひとりが元気あふれる行動を始めよう。 はじめはささやかな動きでも、それが世の中に受け入れられていけば、奔流となり大河の流れとなっていく。 逆に、高邁な批評的見解にありがちだが、それが独りよがりに過ぎないということは、だれもついてこないという形で時間が証明してくれる。