景気でも株価でも、落ちるときは皆が一緒だ。
全体がドサッと落ちるから、景気失速であり株式市場の暴落となる。
ところが、大底からの立ち直りは皆一緒ということにはならない。
景気回復でみると、どん底から立ち上がってくるのは自助意識と強い経営基盤を持った企業からだ。
その横で、国の景気対策を頼むしかないといった他力本願の企業は不況を嘆き続ける。
一部の強い企業と大多数の弱い企業群が入り混じった経済図会は、
不況からの立ち直り期によく見られる光景である。
景気が少しずつ回復していくにつれ、業績を伸ばす企業も多くなってくる。
それは当然だろう。
元気が戻ってきた企業が多くなるから、
雇用も増え消費も拡大するので、景気が回復してきたと皆が実感するわけだ。
いつの景気回復期でもそうだが、
皆が景気はよくなったと一安心するのは、山登りで言うと五合目から六合目当たりになってからだ。
それをみて、株を買おうというのでは遅すぎる。
もう大半の企業が業績を伸ばしており、株価は相当に上がってしまっている。
ここまで書いてくれば、もうピンとくるだろう。
景気動向は弱いとかデフレ経済が続いているというのは自由だが、
その横でずいぶん多くの企業が力強く業績を伸ばしてきている。
それなのに、株価全般は不況風を吹かしている人達に遠慮しているかのような弱弱しさから抜け出せない。
皆さんはそういったヘッピリ腰の投資家ではないよね。