今年から新NISA制度が始まったが、多くの投資家は今どんな気持ちなんだろうね。
この長期投資家日記では、当初から新NISAは制度として素晴らしいが、タイミングは最悪と主張してきた。
ずっとカネ余りバブル高のマーケットが続き、もういつ大崩れに入ってもおかしくないと判断してのこと。
そんな、すっ高値で投資を始めるなど、あり得ないこと。 われわれ本格派の長期投資家からすると、ゾッとする。
ところが、国は資産運用立国をぶち上げ、それを政策的に支援しようと新NISA制度をスタートさせた。
証券会社など金融マン達は新NISA制度に乗って大いに稼ごうと、大々的なキャンペーンを張った。
それに煽られるかのように、多くの投資家が新NISA制度に乗って投資をはじめた。
当初こそ、株高ブームに乗って日経平均株価の34年ぶりの新高値更新だとかで、やたら盛り上がった。
しかし、株式市場は8月に入って史上最大の下げを記録し、その後も下げ基調が続いている。
それもあって、証券マン達の営業もややトーンダウンといったところである。
もちろん、長期の積み立て投資で資産づくりを目指しているのであれば、ここで怖気ることなく積み立てを続けよう。
10年を超えて、20年30年と積み立て投資を続けるのなら、年初からの高値つかみも無視できる誤差となってくれる。
一方、成長ワク投資をはじめた人たちは、大きな投資評価損を抱えて税控除どころではなくなっている。
こちらの投資家は、早い段階で株価全般が戻ってくれることを願うしかない。
ちょっと皮肉に聞こえるかもしれないが、新NISA制度を活用して投資を始めるのなら、ここから先だ。
株価全般が20%近くも下がり、安いところから投資を始められるからか?
株価の下げ? まだ、下げは始まったばかり。 ここから先、もっと安値を買うチャンスが多くなる。
それよりも、いよいよバブル買いが吹き飛んでくれだしたから、長期の投資対象を選別しやすくなっている点が大事。
これまで、カネ余りバブル高のマーケットで主役を演じてきたテーマ企業群などではない。
その横で、長期で応援したいと思える地味でも安定感のある企業群を、ていねいに選別したい。
それらの企業群に、うんと安いところで新NISA制度を適用して投資を始めたら、もう最高である。