読者の皆さんも、一度考えてみるといい。 多くの投資家たちは一体なんのために投資しているのだろうかと。
大半の投資家、個人も機関投資家も、マーケットにどっぷりと浸かっているはず。
そして、NY市場が下げたから日本株も連れ安するかも、さあどうしようとかなどと考える。
それらは投資家としてごく普通の行動であり、そういった繰り返しを毎日やっているのが投資とされている。
その中には、時々刻々と変化する株価を追いかけて、値ざや稼ぎに明け暮れるディーリング投資もある。
あるいは、株式投資などで上昇相場を上手くとらえて売却益を得ようとしたりする。
どれもこれも、投資収益を期待する、つまりお金を稼ごうが目的のはず。
お金稼ぎの場としてマーケットを捉え、マーケットでの価格変動に向かって勝負しているわけだ。
そのマーケットだが、時として大きく下げたりも、ひんぱんに発生する。
みなが儲けたい儲けたいで買い上がってきた挙げ句、どこかで誰かが売りに転じれば暴落の引き金となる。
マーケットが暴落するや、そこまで積み上げてきたディーリング益や評価益は一瞬にして吹っ飛ぶ。
暴落相場を食らうや、みなして投資は恐い、リスクを大きいものだと嘆く。
あるいは、個人投資家などは早く売っておけば良かったと悔やんだりもする。
機関投資家なら、暴落の要因を分析したりして、この投資損は不可抗力だったとかを顧客に報告する。
残念ながら、これらのどれもが投資ではなく、マネーゲームと断じるしかない。
みなが儲けたい儲けたいで、お金を追いかけてマーケットに飛び込んでいっては、お金の分捕り合いを繰り広げる。
そして、儲かった損したを繰り返した挙げ句に、どこかで暴落相場に遭遇する。
マネーゲームとは、そういったものだ。 みなで、お金の分捕り合いをやっているのだ。
だから、投資(?)は難しい、リスクが大きいなんて嘆くが、そんなの当たり前のこと。
その点、ホンモノの投資は目的がしっかりしている。 なんのために、資金を投入するのかだ。
目的がしっかりしているから、自分の投資スタンスや、マーケットに入っていくリズムを守れる。
資産形成が目的なら、「安く買っておいて、高くなるのを待って売る」のリズムを、決して崩さない。
そして、暴落相場を食らって資産を大きく目減りさせてしまうようなリスクは、絶対に避ける。
この長期投資家日記がずっと主張しているように、ホンモノの投資かどうかが試される大嵐が迫っている。
われわれ本格派の長期投資家は、来る大嵐を軽々と乗り切って、次のラウンドに挑もう。