マスコミは現時点における諸々の社会現象を鋭くとらえて、広く世に報道する役割を担っている。
きわめて大事な役割を果たしているわけで、公正公平な報道姿勢が望まれる。
現実を広く知らしめるために、マスコミはしばしば比較データを活用する。
過去との比較や、同業他社との比較といったデータを根拠にして語ると、読者や視聴者などの理解が進む。
このマスコミによる比較評価で、資産運用ビジネスとは相容れぬ問題が発生する。
たとえば、過去との比較評価では、複数の対象ファンドで客観的な評価ができるよう、一定の期間を切り出す。
すると、ピッタリとその期間にはまったファンドの成績と、その前から実績を積んでいたファンドとでは、評価が違ってくる。
たとえば、リーマンショックの前後に多くの投信ファンドが設定された。
すると、この15年の成績評価となると、暴落後からの成績数字だから、どこも結構いい。
一方、そのずっと前から運用しているファンドとなると、ほとんどないのが日本の現状だが、成績はすこし落ちる。
それで、マスコミによる期間評価の報道では、下の順位にされてしまうことがしばしば。
その報道による順位でもって、読者や視聴者が投資判断するのは、どうにもならないこと。
ひとつの客観的なデータであるのは間違いないし、マスコミも公平公正な報道をしているのだから。
となると、マスコミ報道とは相容れぬものがあるので、資産運用ビジネスは難しい?
心配はいらない。 マスコミ報道などに振り回されず、着々と長期の投資運用に徹するだけよ。
とにかく、資産運用ビジネスの世界では、より長い期間しっかりと成績を積み上げている方が、ずっと価値は高い。
その価値を実体験していただいたお客様の評価が一番である。 時間の経過という、時の審判も味方だ。
もうひとつ。 経済や社会の激変といったメガトレンドの変化に、どう対応し生き残るかどうかも、怖い評価だ。
メガトレンドの変化には、マスコミも右往左往しながら、現状のひどさを報道しよう。
そんなときでも、われわれ本格派の長期投資家はどっしりと運用を続けている。
大混乱が一段落したときには、さて多くの投信ファンドは一体どうなっていることだろうか。
われわれホンモノは堂々と大混乱を乗り切って、お客様の虎の子を大事に運用し続けている。
これまた、時の審判である。