これまでもそうだったが、これからも折にふれて、世界の金あまりバブルに対する警戒感を発信していくことになる。
各国の財政投入は、タガの外れた拡大ぶりで、増額の一途となっている。 まるで、コロナ問題で免罪符を授かったかのように。
そう、人々の生活基盤を守り、企業活動が危機状態に陥るのをなんとしても阻止しなければならない。
そのためには、「なんでもありだ」という展開となっている。 各国の中央銀行も大量に資金を供給し続けている。
そういった金バラマキ政策に対し、いまは必要な措置であり、誰もなんの異存もない。
問題は、大量にバラ撒いているマネーの一部が金融市場でバブル化していく流れは、どうにも止めようがないということだ。
止めるどころか、経済の現場よりもむしろ金融市場の方へ、マネーは向かいがちとなる。 そちらの方が儲かるから仕方がない。
実際、NYダウ工業30種平均株価は、3月の安値から50%以上も値上がりしている。 ナスダック市場は新高値追いをしている。
どう見ても、バブル高だ。 あり余っているマネーが、収益機会を求めて金融市場に群がり集まって来る。
それが、債券市場や株式市場で高値追いを呼んでいるわけだ。 上がるから、さらに買うという展開でもって。
そういったバブル高だが、ただ金あまりで買っているだけのこと。 中身を伴っていないのが最大の弱みである。
現に、世界の経済状況はとても株買いどころではない。 デジタル社会とかDXとかの関連株高は、理想買いもいいころである。
なにかの加減で、株価など一部がガタっと崩れると、バブル化してきた金融市場は売り一色のマーケット展開となろう。
そういった大崩れだが、いつどこで始まるかは、それこそ神のみぞ知るの世界。 どこかで崩れるのは間違いないが。
そんなわけで、いつバブル崩れがあっても慌てないよう、この相場にあまり入れ込まないことだ。
それよりも、大きく崩れたときに、どの企業の株式をバーゲンハンティングするかの調査は、どんどん進めておこう。