もうひとつの個人投資家

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 日本株市場はここへ来て一層だらしなさを増している。 一日の売買代金は8千億円台と、閑散相場を象徴するといわれている1兆円をも大きく割り込んでいる有様。

 ひとつの要因は、個人投資家が信用取引などで傷ついており、それが投資意欲減退につながっているらしい。 まあ、それもあるだろうなというところかも。 多くの個人投資家は、いや機関投資家もそうだが、相場にうまく乗っては値ざやを稼ごうとする投資スタイルなので、低位のだらだら下げ相場が続いていると、どうにもこうにも身動きが取れない。

 それどころか、証券の自己ポジションやヘッジファンドなどによる売り仕掛けで相場が崩されると、もう泡食ったように右往左往するばかり。 みな相場あってこその投資なので、大きく売り込まれたところを買ってやろうといった動きはさっぱり見られない。

 やはり、個人の長期投資がもっともっと出てきてもらわないと、日本株市場のだらしなさは治らないのだろう。 われわれ長期投資家からみれば、相場など買いが多くなれば上がるし、売りが出れば下がるだけのこと。 そんな相場の上げ下げを、長期投資家はいちいち気にしていない。

 長期で応援しようとしている企業の将来可能性がぐらつかない限り、大きく売られた下げ相場は安値を買い仕込む絶好のチャンスである。 売り仕掛けをして相場を崩してくれるなら、これはもう最高のプレゼントと大歓迎である。 売りをことごとく拾ってやる。

 まして、この株安局面では、予想配当利回りが平均で2.43%と相当に高い。 預貯金の0.02%とは、比べものにならないほど有利である。 しっかり銘柄選別さえすれば、ここでの株式投資はすばらしい財産づくりの第一歩となるだろう。

 このブログを読んでいただいている皆さんも一緒に、ここは声を大にして預貯金マネーの株式シフトを訴えませんか。 もちろん、目的は株買いを通して経済の現場に資金を送り込むことで、日本経済を活性化させ子どもや孫たちにもっと明るい社会を残してやることです。 長期投資のリターンは後からついてくるでしょうが、それは日本経済を元気にさせたご褒美です。