快調に飛ばしてきた上昇相場がグラッときて、ちょうど1週間が過ぎた。 ちょっと遅めだったが、格好の調整局面となっている。
いつの上昇相場でも、調整局面は幾度か訪れる。 そこでは決まったように、投資家の入れ替わりと投資対象の取捨選択が進む。
投資家の入れ替わりとは、早い段階から買ってきた投資家たちが利益確定するのと並行して、新たなる買い方が登場してくる図式だ。
当然のことながら、投資家全般でみると平均の買い入れコストは上がる。 となると、多くの投資家が一段の株価上昇を期待することになり、新たなる上昇相場への下準備ができていく。
投資対象の取捨選択とは、買い材料が吟味されることでもある。 その横で、市場の買い熱気に煽られて上昇してきただけといえるような銘柄群が脱落していく。
その結果、新たに始まる上昇相場は軽やかなスタートを切ることになる。 といっても、まだ売り圧力が残っており、最初は静かな上昇を見せるだけだが。
もちろん、このまま崩れて一段下げとなるケースも多々ある。 その場合でも、上に書いた調整局面の図式は同じであって、どこかで次の上昇相場が始まることになる。
このようなマーケット展開に対し、われわれ長期投資家はいつも筋の通ったマーケット参加をしている。
すなわち、5年10年の視野で投資価値が高まっていくであろう企業に絞り込んだ応援銘柄を、安ければさっさと買い仕込みを進める。
株価が大きく噴き上がってきたら、少しずつ売り上がっていって現金ポジションを高める。 そして、調整局面を待っては次の買いを入れる。
マイペースのマーケット参加を、リズムよく進めるだけのこと。 それが長期投資の真髄である。