しつこいようだが、投資家は市場関係者やマスコミと一緒になって大騒ぎはしない。
あくまでも、自分の投資スタンスや投資のリズムを守り、強欲に走らないことだ。
その点、市場関係者は、マーケットが賑わって参加者が増え、ビジネスが拡大してくれさえすればいい。
どこかでマーケットが下げに転じたりすると、投資家は損失に大慌てとなるが、市場関係者は痛くも痒くもない。
かりに、いまの投資家顧客が市場から消え去っても、新しいマーケット参加者を探し求めればいいだけのこと。
したがって、証券マンの誘いに乗って大損させられたと文句を言ったところで、それは自己責任でしょうで終わり。
一方、マスコミはいま起こっていることを逐一かつ早く報道するのが仕事である。
商売上、できる限り読者や視聴者の注目を浴びたい。 だから、その時々の状況をどうしても過度に騒ぎ立てる。
そういった報道に踊らされて、投資家がフラフラと行動しても、やはり投資家の自己責任とされるだけ。
そんなこと分かっているよ、多くの人はそういう。 そのくせして、市場関係者やマスコミに振り回されがちとなる。
いま日本株市場をみるに、最高値更新で投資家も市場関係者やマスコミも、皆が沸き上がっている。
いよいよ、さらなる上値を求めて株価は上がっていくぞと、色めき立っている向きも多い。
機関投資家や金融機関の間では、株買いに出遅れて「持たざるリスクを感じて」とかの買いも入ってきている。
その横で、高値警戒感も出始めているし、われわれ本格派の長期投資家のように暴落を待っているのもいる。
大事なのは、ここからだ。 相場の先行きは神のみぞ知るの世界だからと、投資家が思考停止してはいけない。
投資は安く買っておいて、高くなるのを待って売るのが鉄則。 これだけ上がってきているのだ、安値に放置されているわけではない。
ということは、ここで乗り遅れたと焦って買いを入れて、一体どれだけの投資収益が見込めるのか。
むしろ、高値つかみさせられる方のリスクを警戒しよう。 繰り返すが、市場関係者やマスコミと一緒に踊らない。
われわれ本格派の長期投資家からすると、マーケットの高値追い喧騒からは遠く離れるに如かず。
そして、暴落相場を待って大きく下げたところをバーゲンハンティングするのだ。