新NISAがはじまって、1か月が過ぎた。 株式投資を中心に、上々のスタートを切ったようだ。
とりわけ、世界株式や米国のS&P500を対象としたインデックスファンドが大人気とのこと。
われわれ本格派の長期投資家からすると、新NISAのタイミングが悪すぎる。
これだけカネ膨れしてきた金融マーケットだ、高値掴みさせられる可能性が高い。
どうせ、新NISAを活用するのなら、マーケットが大きく下げたところからスタートを切ればいいのに。
高値掴みの投資などをしてしまったら、投資収益どころではなく、新NISAの税控除にもありつけないのだから。
そのあたり、金融界は口を拭ったまま、新NISAムードを営業に徹底活用しようとしている。
金融界の論理では、マーケット動向を新NISAでもって、さらに盛り上げるべしとなる。
個人の預貯金マネーが新NISAに乗って株式市場などに流れ込めば、ますますマーケットは活況となる。
まさに、「それ行け、どんどん」である。 われわれ本格派の長期投資家からすると、オイオイ大丈夫かよだ。
おそらく、どこかで新NISA騒ぎの反動がやってきて、投資家の多くが大きな損失を抱えるのだろう。
もっとも、金融界は新NISAというテーマが旬を超せば、また次の商売テーマを見つけ出せばいいだけのこと。
幸か不幸か、多くの個人が世界株式や米国S&P500のインデックスファンド購入に向かっている。
この先、金融マーケットの暴落があっても、ずっと積み立て投資を続けていけば、理想的な資産形成となる。
かりに、長いことマーケットが低位低迷しても、その間に投信の取得口数をたっぷりと稼げる。
たっぷりと増やした取得口数が、マーケット回復時には大きく貢献してくれて、資産は飛躍的に増加する。
問題は、世界の株式市場が暴落し長期で低迷しても、その間ずっと耐えられるかだ。
ちなみに、日本のバブル崩壊では、34年たってようやく、過去の高値更新が見えてきたぐらいのところ。
その間、日経平均株価はずっと低迷していたわけで、インデックスファンドは長く低空飛行を余儀なくされた。
そういったインデックスファンドを買っていた投資家は、ずっとマイナス圏の投資勘定を抱えていたことになる。
そのあたり、われわれ本格派の長期投資家からすると、平均株価ではなく企業を選別投資する。
だから、マーケットが長期低迷したとしても、いくらでも投資運用を進められる。
それが、アクティブ運用の強みであり、いよいよこれから真価を発揮する。