来年はもっと荒れるぞ

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昨日とか今日が仕事納め、そういう人が多いのだろう。 通勤電車の混み具合が急に減ってきた。

世界のマーケットはといえば、来年は今年以上に荒れるだろう、そう予想される。

今年に入って債券市場は酷い下げとなったが、来年は下げがいよいよ本格化するに違いない。

なによりも、世界的なインフレ圧力による金利上昇が効いてくる。

米国の政策金利は今年に入って、4.25%も引き上げられた。 それで、世界の債券投資家たちは、かなり痛めつけられた。

とはいえ、まだ序の口だ。 いまだ本格的な債券市場の崩れには至っていない。

本当なら、ここまでの4.25%金利上昇だけでも、もっともっと債券売りが出てきておかしくない。

なのに、世界の機関投資家たちは、本気で債券市場の大崩れまでは考えていないようだ。

彼らは、この40年間の長期金利の低下トレンド、つまり債券市場の上昇しか経験していない。

それで、4.25%の金利上昇に対しても、高を括っているのだろう。 まさに、お大事にだ!

ともあれ、まだまだ利上げは続く。 となると、ゼロ金利を良しとして膨れ上がった債務の重みは、どんどん重くなっていく。

どこかで大雨で堤防が決壊するような、債券の集中売りがはじまって、おかしくない。

その展開がはじまると、世界の株式市場もいよいよ大崩れに入っていく。

いつも書いているように、機関投資家たちは音楽が鳴っている間は、ダンスを止められない。

そんな彼らも、債券市場が一方的な売りで急落し、長期金利が跳ね上がってきたら、大慌てで売り逃げに走る。

彼らにとっては、長期金利の急上昇という株売りの材料が出てきて、株式市場が暴落をはじめた。

そうなると、もう一目散で売り逃げるのみ。 かくして、巨額の売りが集中して株式市場も暴落していく。

それで、世界の金融マーケットは大荒れとなる。 そんな展開が、もういつ始まってもおかしくない。

当然のことながら、世界の景気も一気に冷え込み、それがさらなる株売りの悪循環となっていく。

で、われわれ本格派の長期投資家はどうしたら良いのか? なにも慌てることはない。

ずっと前から金融緩和バブルからは遠く離れていた。 債券はじめゼロ金利でなんとか利回りを稼ごうとした金融商品は、なに一つ持っていない。

したがって、世界の金融マーケットが暴落しても、さほどの痛みもない。

せいぜい、いま保有している実体経済をベースとした株式の株価が、マーケット暴落に連れ安するぐらい。

もちろん、そこは絶好の買い増しチャンス、われわれ本格派の出番である。