新著、すごい出足とのこと

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今週から書店に並び始めた新著『金融バブル崩壊』は、いいスタートを切ったようだ。

昨日、出版元の日経BP社から連絡があって、早くも増刷が決まったとのこと。

初版の5000部に対し、さらに5000部の増刷りだ。 大いに結構なことである。

なにが結構? 本がたくさん売れて、印税が入って満足ってこと? いやいや、そうでもない。

もちろん、印税はさわかみホールディングスに入るから、その分の収入増にはなってありがたい。

そんなことより、はるかに重要な「新著が売れて、大いに結構だ」がある。

それは、できるだけ多くの人々に対し、来る金融バブル崩壊の地獄に叩き込まれないよう願ってのことだ。

ずっと主張してきているように、現在進行中のカネあまりバブルは一刻も早く崩れ落ちてくれた方がいい。

もう今でも、恐ろしく悲惨な地獄が大きな口を開けて待っている様を十分に予見できる。

後になればなるほど、世界経済や社会はさらに悲惨な状況に叩き落されることになる。

だから、バブル崩壊は早ければ早い方がいいといっているわけ。 それが故に、より多くの人々に新著を読んでもらいたいのだ。

そんな中、読者はじめ個人投資家は自分の判断で、思うがままに行動できる。

悪いことは言わない。 こんなカネあまりバブルからは一刻も早く離れておこう。

投資残があるのなら、80%前後は売って現金化しておく。 まさにバブル様様で、素晴らしい投資収益を確定できる。

その上で、壮大な金融バブルの大崩壊を横から眺めるとしよう。 空前絶後といっていい花火大会を、観客席から観るのだ。

そして、大きく下げた株式市場で、これはという企業への応援投資をおもむろに開始するのだ。

もう、そこは選り取り見取りのバーゲンハンティングの世界。 いまここで準備しておいた現金の使い勝手を最高度に発揮できる。

これぞ、まさにわれわれ本格的な長期投資家にしかできない芸当である。 その時までは、もう少しの辛抱だ。

一方、機関投資家などは気の毒ともいえる。 ひたすら運用成績を追いかける立場上、自分の判断でバブルから抜け出すことはできないのだ。

音楽が鳴っている間は、ダンスを踊り続けなければいけないのが、彼らの職業上の縛りである。

それが故に、バブルを意識している運用者でさえも、このカネあまりバブル高を途中下車できないまま突っ走ることになる。

そして、バブル崩壊とともに地獄へ堕ちていく。