久しぶりの長期投資家日記

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本当、お久しぶりです。 およそ2週間ほど、まったく書く時間を取れなかった。

出張やらがあったりとかで、それこそ出っ放し。

たまに会社へ来れば、いろいろなミーティングが待っており、それらをこなすのに走り回るありさま。

そのおかげで、新著の原稿も残り30%ほどまできたものの、まったく進んでいない。

共著の相棒である草刈は、担当している第1章、第2章を書き上げたというのに。

ともあれ、出版は日経BP社となり、11月中には完成原稿を渡す流れは守る方向で頑張る。

いま書いている第6章は、なんで日本や先進国経済がこうも低成長に喘ぐのかだ。

ネット社会の到来とか、デジタル化が進んでいるからというのは、低成長の要因として、ほんの一部でしかない。

一番の問題は、日本でも先進国でも、企業経営全般に甘えと弛緩がはびこっているからだ。

日本は90年に入ってのバブル崩壊、世界は2008年のリーマンショックで、企業や銀行をつぶさないという政策に走って。

いわゆる、大きすぎて潰せない、信用機能がガタガタになる、大量失業が発生する。 それは絶対に阻止しなければならないという論理でもって。

それが、自由競争経済の根幹をなす優勝劣敗と適者生存の論理をないがしろにした。

つまり、市場から淘汰されるべき企業や金融機関を生きさらばえさせた。

いわゆるゾンビ企業を大量生産したわけで、これでは企業全般の生産性も上がるわけがない。

また、本来あるべき姿、より活力のある企業への労働力の移動も進まなかったから、賃金の上昇も限定的となった。

これらが、国の経済活性化予算を膨らませる一方となり、個人消費の低迷を招く大きな要因となっている。

さらには、金利をゼロにし大量に資金を供給する政策の深掘りで、企業経営全般に甘えと弛緩を蔓延させた。

金利コストがあるからこそ、企業経営者は鍛えられる。 また、資金調達の苦労も企業経営に緊張感をもたらせてくれるのに。

最近、企業経営全般に迫力も活力も欠けるのは、誰でも経営できる事業環境だからだ。

このあたり、いずれ市場での金利が上昇に転じたり、インフレとなってくれば、はっきりわかる。

自助意識が旺盛な企業と、甘ったれた企業とが、はっきりするだろう。

まさに、ことわざにある、疾風に勁草を知るだ。