社会事業をビジネス化していく

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さわかみグループでは、「よりよい社会を作っていこうよ」「もっとステキな世の中を子供たちに残してやろうよ」を事業目標にしている。

こちらは民間会社だから、事業の内容や目標を好きに決められる。 事業を大きくしたいと願うのは、どの会社も同じだろう。

ただ、事業を大きくしようとする方向において、さわかみグループは独自の理念と哲学を持っている。

どういうことか? 利益利益で、ガツガツ儲けようとはしない。 それを追求すると、いかに人々からお金を撒き上げるかになってしまう。

あくまでも、世の中から「ありがとう」という言葉とともにいただく、そのくらいの報酬で十分とする経営に徹する。

その上で、日頃から贅沢をせず、経費をできるだけ押さえておけば、「ありがとう」と思える収入水準は、それだけ低くなる。

ということは、さわかみグループが提供するサービスの質はトップクラスながら、価格は業界一般よりも低くなっていいはず。

この時点で、もうすでに社会事業の一端を果たしていることになる。 現に、さわかみファンドの信託報酬は常識破りの低さである。

個別企業を丁寧に分析して投資するアクティブ運用ファンドで、信託報酬が1%プラス税金なんて、世界の非常識もいいところ。

あるいは、そう遠くない将来に「世界5大オペラ・フェスティヴァル」の一角に食い込もうとしているのが、我々のジャパン・オペラ・フェスティヴァルである。

ジャパン・オペラ・フェスティヴァルで一番高い席が2万5千円、それは業界水準の8万~10万円と比べるべくもない低価格である。

サービスのレベルが高く、その価格は破格に安いとなれば、さわかみグループの事業は大きく拡大発展していっておかしくない。

ただ、大々的に営業して顧客を拡大しようとはしない。 それをすると、いかに人々からお金を撒き上げるかといった方向に傾きがちとなる。

それでは、ウチの理念や哲学からは、ズレが生じてしまう。 あくまでも、顧客満足の口コミ重視で、じっくり着実にグループ事業を伸ばしていく。

つぎに、収益事業に加えて財団活動もどんどん重みを増している。 世の中から寄付を集めて、それを社会にまわしていくのだ。

寄付の文化を高めることで、富の再分配を促進させると同時に新しい産業を育成していく。 これも立派な社会貢献事業である。

幸い、さわかみグループでは、もっと稼げ、もっと利益を高めろといった株主圧力はない。

その代わり、もっと世の中に貢献できるはずだ、なにをモタモタしているのだ、そういった自己プレッシャーは高まる一途である。