世界経済は荒れるぞ、そして超インフレだ

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新著の書名が決まった。 ようやく、ほとんど書き上げたが、趣旨はとにかく長期投資をやっておこうである。

内容は、こんな展開だ。 3月に金あまりバブルが、ようやく崩れかかった。 待ちに待っていたものだった。

ところが、新型コロナウイルス問題で一層の金融緩和の深堀りと大量の資金供給へ。

いまは、生活再建と経済の立て直し最優先で、財政悪化や中央銀行の財務肥大化は度外視。

感染拡大が抑止されて来るや、世界経済は急速に復活の途へ。その段階では、大量に供給された資金は八面六臂の活躍をする。

しかし、大量にばらまかれた資金は、世界経済が平時に戻ってくるにつれ、経済の現場あちこちで余りはじめる。

行き場を失った余剰資金は、次の働き場所を求めてあちこちで暴れ出すのはマネーの本性。

それが、再燃バブルとなっていく。 パンデミック騒ぎで前代未聞の規模で資金が投入されたから、余剰マネーの量は半端でない。

したがって、強烈なバブルとなっていく。 バブルとはいうものの、乱高下の激しいものとなる。

理由は、各国の財政は相当に悪化しており、中央銀行の財務も異常に膨らんでしまっている。

つまり、各国の財政も中央銀行による金融緩和政策も限界に近い。 そこのところを、マーケットが突いてくるからだ。

新規の資金流入が細れば、乱高下を繰り返している間に、売りが勝っていって再燃バブルは崩れていく。

バブル崩壊で、多くの企業や金融機関は巨額の評価損・債務超過・不良債権問題などで、経営が厳しくなるのは毎度のこと。

ところが今回は、各国政府も中央銀行も自分のところが火の車となっていて、企業や金融機関の救済どころではない。

それどころか、信用収縮から現金確保の動きが高まり、いよいよ国債が売られだして長期金利は急上昇を始める。

もうそうなると、経済は荒れるにまかすしかない。 同時に、インフレの火が燃え広がりだす。

ひどいことになるが、一度そこまでガタガタになってしまって、ようやくマネーの時代に終わりを告げられるのだ。

貨幣を大量に供給すれば経済は成長するという、マネタイズ政策に世界は引きずり回されてきたが、もう一刻も早く終わってもらいたい。

しばらくは、世界経済は荒れるが、それはマネー至上主義からの脱却の苦しみである。

その混乱の中から、需要と供給をベースとした経済活動本来の姿が、ごく自然と戻ってくる。

人々の毎日の生活とそれを支える企業活動とが合わさった、まともな経済が主役としてだ。 まさに、われわれ長期投資家が拠って立っているところである。

ざっと、新著の一連の流れを紹介したが、相当な激動となろう。 その間、ずっと本格的な長期投資は続けていこうぜと主張している。