さあ、米国債も売られ出したぞ!

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この1か月間で、株価の下げは「まだ走り」の段階から、本格的な下げに入った。

バブル相場はどうやら終わったかなといった認識から、早く売っておこうという投資判断が一般化してきたわけだ。

世界経済の落ち込みで需要減退を懸念した売りで、原油価格も1バレル30ドルを割ってきた。

そして昨日あたりから、いよいよ安全資産ということになっていた金や米国債にも売りが出だした。

キャッシュ・イズ・キングといっては、現金化を急ぐ投資家が急速に増えてきたためだ。

これは、「まだ走り」の段階とみておこう。 新型コロナウイルスの拡散や株価の急落を受けて、投資家の間で冷や汗が流れたぐらいのところだろう。

その横で見逃せないのは、原油価格の急落でシェールオイル関連企業などの破産が出だしていることだ。

そういったところに融資していた金融機関にも飛び火してくると、信用収縮という問題が急浮上してくる。

信用収縮? そう、空前の金あまりをいいことに野放図に業容を拡大してきた企業が資金繰り難に陥り、そこへ融資してきた金融機関が不良債権を抱えることで、経済の現場では資金回収を急ぎだす。

資金回収を急ぐということは、経済の現場から資金が引き上げていくことになり、経済活動は一気にしぼんでいく。

経済稼働がしぼんでいくと、投資意欲も減退し経済活動全般からますます資金が逃げ出してしまう。 これを、信用収縮という。

そうなってくると、ありとあらゆるものが売られて、投資よりも現金だという流れがぱっと広がる。

その時は、米国債はじめ債券市場全般に売りが広がり、市場金利は急上昇に転じる。 そうなると、売り一色の展開となる。

金融市場はもちろんのこと、世界の経済活動全般に激震と大津波が襲ってくる修羅場となろう。

実のところ、われわれ本格派の長期投資家は、こういった展開を長く待ち望んできた。

そもそもからして、金利ゼロで経済が動くわけがないし、だぶだぶの金融緩和はゾンビ企業を跋扈させるだけのこと。

そんな不健全な景気拡大など、張りぼてもいいところ。 人々の生活になんのプラスにもならない。

金あまり金融バブルなど、一刻も早くはじけ飛んでもらいたかった。 この長期投資家日記では、ずっとそう主張してきた。

ようやく、金利の正常化と世界経済の健全化に向けての、避けては通れない修羅場が到来してくれたわけだ。

以上の観点から、ここからの荒れ相場を堂々と乗り切っていこう。 ここは逃げることなく、攻めて攻めまくろう。

そう、人々の生活にとって欠かせない企業の株式を、買って買いまくるのだ。