徳島の仲間たちと壮大な実験というか、新しいモデルづくりが着々と進んでいる。
地方経済活性化に長期投資を絡ませてやると、驚くほどの可能性が広がっていく。 それを実証しつつあるのだ。
自分たちも働くが、お金にも働いてもらおう。 それによって、経済の拡大効果を堪能しようじゃないかという考えだ。
地方の場合、経済圏も商圏も小さく、どうしても東京あたりの大企業に蹂躙されがちである。
このままではジリ貧は免れないということで、地方のあちこちで気概のある人たちが立ち上がってきている。
なかでも、とりわけ元気なのが徳島である。 一人二人の元気ではなく、若手経営者たちが中心となって皆が元気なのだ。
おもしろそうだとなると、たちまち皆が乗ってくる。 もともと、ぶっ倒れるまで踊りまくるという阿波踊りの伝統がある。
とにかく乗りが良く、すぐ皆で盛り上がっていく。 男も女も皆で楽しんで、笑いが絶えない。 いい文化だ。
そんな徳島の仲間たちだが、長期投資を絡めせてやると、さらにおもしろくなるぞという展開が見えてきた。
長期の株式投資、それも身近な企業を応援していくだということで、お金に働いてもらえる。
預貯金に寝かせておくより、はるかに経済拡大効果も高い。 また、配当収入はじめ投資リターンの実入りも、預貯金など比べものにならないほど多い。
長期投資でもって財産づくりを進めつつ、膨れ上がっていくお金の一部をどんどん徳島でつかう。
このステップを踏めば、徳島経済の活性化に大きく貢献できる。 こういった考え方に同調する人が、尻上がりに増えていっているのだ。
その延長線上に、企業型 DC や個人型 DC (イデコ)への加入も入ってくる。
よく知らなかったけど、そういうことなんだ。 わかれば早い、すぐ行動だといった展開になってきている。
面白いのは、とにかく「お金をつかおうぜ」の方が先行しつつあることだ。
長期投資で殖やしたお金をつかうというより先に、おもしろそうなことにどんどんお金をつかおうという土壌が徳島にはあるのだ。
週末の、「さわかみオペラ in 徳島」も800席が8割がた埋まって、大盛況だった。
地元の合唱参加希望者30数名が、7月から月2回の特訓を受けて、想像をはるかに超えたレベルの出来を披露してくれた。
7名の助演も、悪役を見事に演じてくれて会場から大喝采を浴びた。 みなが役を楽しんで、オペラの楽しみを満喫していた。
大事なのは、芸術性の追求ではどんどん高みを求めつつも、地元の参加者にはそのレベルまで上がってきてもらうことだ。
安っぽい方向には流ない。 常に高みを求める方向で、皆が楽しむのだ。 これこそ文化である。
もうひとつ面白かったのは、地元の方々がそれぞれ着飾って来場されたことだ。 ハレの日を楽しむということも大事で、いいきっかけをつくることができた。
こういった、おもしろがりにお金をつかうということも、地元経済の活性化につながっていく。
おそらく来年あたりから、徳島の活性化は大きくブレークすると思われる。