名古屋駅から名鉄電車で一駅の栄生から3分ほどのところに、トヨタ産業技術記念館がある。
この土曜日は、さわかみ投信の研修旅行に、グループ社員も参加させてもらって行ってきた。
日頃、トヨタというと車の会社とかウチの応援企業の一つというぐらいの認識だった人たちでも、こんなすごい会社だったのかと驚きの一日となった。
大勢で訪問したので、館長さんはじめベテラン社員2名の下に、3グループに分かれてたっぷりと説明を受けた。
豊田佐吉翁の発明と改良改善の精神は現在のトヨタグループに脈々と引き継がれており、今後も変わらぬバックボーンなんだろうということが、あちこちの展示で感じられた。
これは、皆さん百聞は一見に如かずで、是非お出でになってじっくりと見て回ってください。
まる一日、たっぷりと楽しめますよ。 最低でも3時間はかけた方がいい。 それほど、見どころにあふれているのです。
まわっている間に、次回の「オレの本棚」コーナーは「豊田王国」にしようと、考えがまとまった。
なにを書くかは、お楽しみに。 といっても、ほんの一部、豊田佐吉翁が苦心惨憺して世界初の自動織機をつくってしまった辺りとなろう。
それにしても、歴史の重みには説得力がある。 先輩社員たちが、どうモガキどう工夫して後の社員に技術や精神を引き継いでくれたか、その苦労の様を後世に残しておくことは大事である。
ひるがえって、さわかみ投信はじめグループは、自分たちの歴史について疎かにしてきたと反省しきり。
たとえば、最初のオフィスは九段下にあったが、当初は4台の机を並べて会議テーブルを置くだけで一杯の大きさだった。
はじめの1年間は自分一人だけ。 次の2年間でも2~3人増えたものの、それでも余裕綽々だった。
そんな小さなオフィスに、最終的には8名の社員と2名の助っ人が、牛ぎゅう詰めで仕事する羽目になった。
ドアを開けて入室しても、自分の席にたどり着くまでが大変。 来客があったら、誰かは立っているか外へ出てもらうといった有様。
あの時の机の配置は、まさに芸術的。 よくもまあ、あんな小さなスペースにたくさんの机を埋め込んだものだと、我ながら感心した。
そんなすさまじいオフィス状況だったが、当時の写真が1枚も残っていないのだ。 残念至極である。
歴史を尊ぶ姿勢は、その後ずいぶん頑張ってもらって改善してきたが、本当に大事なことですね。