寄付の文化が定着すると、すごいことができる! (後篇)

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欧米や日本など成熟経済では、人々が文化や教育・芸術・スポーツ・技術・寄附・NPO・ボランティアといった分野にお金をつかうことが、活性化と成長の絶対条件となる。

一国の経済が成熟化すると、生活に必要なモノはほとんど揃ったからと、お金をつかう機会が急激に減っていく。

経済はお金をつかうことで動くわけだから、買うものがなくなったら経済活動は一気に鈍ってしまう。

これが、バブル崩壊後の28年間、日本経済を低迷と停滞させてきた最大の要因である。

給料が増えないとか、将来が不安だとか、年金や医療費の負担が年々きつくなっているとか、これらすべて日本経済が伸びないからのこと。

どうすればいいのか? 簡単なこと、人々がモノ以外の方向で、お金をどんどんつかえばいい。

ところが、生活が苦しいし将来が不安だからと、ますますお金をつかわず預貯金を抱え込むばかり。 完全に悪循環となっている。

そこをなんとかしようと、政府が景気対策にのめり込んで、国の借金は1100兆円ほどに膨れ上がってしまった。

国民は880兆円もの預貯金を抱え込み、国は国内総生産(GDP)の2倍の借金だ。 どちらも膨れ上がる一方だが、日本経済はさっぱり活性化しない。

このままズルズルいくと、国の財政破たんと悪性インフレは避けようがない。 今日は書かないが、生活も預貯金もガラガラポンに叩き落されよう。

この悪循環を断ち切るには、わかった人から動き出すしかない。 お金をつかえる人が、とにかくお金をつかうことだ。

経済活性化の即効薬は、寄付することである。 生活に苦しんでいる人たちや、芸術家・スポーツマンといったところへ寄付がまわっていけば、そのお金は即座に消費に向かう。

我々はそこそこ生活できているから、消費はそう伸びない。 しかし、生活に厳しい人たちへ寄付がまわれば、消費はいくらでも拡大する。

寄付でもって富の再分配が進めば、それがまわりまわって経済活動が拡大し、我々の所得増加にもつながっていく。

国民のすべてにとって幸せな展開が、寄付文化を高めることでいくらでも可能となるのだ。

もちろん、教育・芸術・スポーツ・技術・NPO・ボランティアといった分野で、お金をどんどんつかうのでも構わない。

そこで得られるものは、「心の贅沢」とか「気持ちの満足」といったことかもしれない。

しかし、我々のお金がまわりまわって日本経済を成長させ、結果として所得増加として戻ってくるのだ。

すごいことになると思わない? とにかく、動ける人から動こう。 とにかく、お金をつかう文化を高めようではないか。

なにもしなかったら? 日本全体がユデガエルとなっていくだけだし、その先ではガラガラポンが待っている。