投資で一番多い質問の一つに、どこで買ったらいいのか、どこで売ったらいいのか教えてほしいが挙げられる。
その心はといえば、できるだけ良いタイミングで買って、確実に投資収益をあげたい。 できるだけ高値を売って、投資の利幅を大きくしたい。
あるいは、リスクを避けた投資をしたいといったところだろう。 それらのどれもが、相場を上手く乗り切りたい、そのためには最善のタイミングをとなるわけだ。
まあ、これは永遠のテーマである。 だからこそ、多くの投資専門家やアドバイザーたちが飯を食っていけるといえよう。
残念ながら、相場なんて上下どちらにも、どのようなタイミングでも動いてしまう。 したがって、その見通しなんて神のみぞ知るの世界である。
現に、今日は買いなのか売りなのか判断がつかないはず。 後になってみれば、あの時が買い場だったと言えようが、いま現時点では誰にもわからない。
もっとも、一日に50回100回のディーリングを繰り返すのなら、瞬間瞬間の判断と軌道修正でいい。
しかし、投資となると日をまたいで、月をまたいでの買いか売りかの判断が問われる。 それは、後講釈のみが正解となる世界である。
われわれ長期投資家からすると、なにをそんなことで頭を悩ませるのと、おもわず笑ってしまう。
笑ってしまう? そうさ、相場なんてどう転がるか誰にも分からない。 しかし、ずっと応援したい企業は、いくらでも見つけられる。
だったら、5年先も10年先も、ずっと頑張ってほしい企業を選び出しておく。 そして、暴落相場を待って応援の買いに入ればいいだけのこと。
今日、いま暴落していなければ、買おうなんて考えない。 のんびりと暴落相場を待てばいい。 実に簡単なことだ。
いっぽう、投信を買うのは別である。 本格派の長期運用投信であれば、しっかりと企業調査を進めておき、暴落相場ではしっかりと応援買いを入れてくれる。
それらの作業を、運用サイドが確実にやってくれる。 だから、投資家は何も考えなくていい。 余裕のお金は、どんどん投信購入にまわそうとするだけでいい。
良い社会をつくっていこうと、お金に働いてもらう。 その意識を、本格派の投信購入に向けてやるのだ。 後は、運用サイドにきっちりとやってもらおう。