いつまで、ぬるま湯に浸っておりたいの?

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多くの人々が、このままでは先行きマズイことになるぞと、薄々なりとも感じてはいる。

年金の将来は、高齢化の進展で誰が見ても厳しいと推測出来る。 それでも、自分ではなんら手を打とうとしない。

政府のいう100年安心とかを、どこまで信じているのか知れないが、あまり考えないようにしようという人が大半だろう。

先行きマズイことになると分かっていても、なんとかなるだろうで思考停止して、毎日を送っている。

国の財政も同じだ。 不況対策、デフレ克服、高齢化による社会保障費の著増、国債費の増加などで、国家予算は膨れ上がる一途。

その結果、もう17年以上にわたって、予算の40%前後を国債の発行で賄うという、異常な借金財政が続いている。

笑ってしまうのは、赤字国債という表現を使わなくなったこと。 しばらく前までは、予算に対する税収不足を国債で賄うのは危険だということで、赤字国債といっていた。

いちいち赤字国債といわなくてもというところにも、財政悪化に対する弛緩現象が蔓延している証左なんだろう。

とりわけ、この4年間は日銀が国債を買いまくって、総発行残高の半分に迫ってきた。 事実上の財政ファイナンスだ。

法律で禁じられている財政ファイナンスを、市中から国債を買い入れるという形で、政府日銀がどんどん進めているわけだ。

この不健全きわまりない綱渡り財政が、そういつまでも続くわけがない。 わかってはいても、まだなんとかなるだろうで思考停止する。

なんとも、空恐ろしい「ぬるま湯に浸ったまま」症候群である。 このままいくと、茹で上がってしまうのは眼に見えている。

この長期投資家日記を読んでくれている人たちだけでも、できるだけ多くの資産を長期投資に移管しておこう。

悪いことは言わない。 プライベートバンキングの最重要サービスは、資産を保全しつつ殖やしていくことだ。

何のために資産を保全する? 上に書いたような大混乱が現実化してきた時に、慌てず騒がず毎日の生活を続けらるよう手立てを打っておくのだ。