昨晩のセミナーでも、強く主張したのは一刻も早く長期投資を始めようということ。
年金は当てにできそうにないのは、もう明白である。 昔、9人の現役層の年金積立が1人の高齢者への年金給付を支えていた。
それが高齢化の進展で現役5人が一人の高齢者を支えることになり、この先では二人で一人と現役層の負担はさらに重くなる。
国は100年安心というが、この負担比率をみるだけでも、ぞっとさせられる。
セミナー参加者に尋ねたら、全員が年金は当てにできそうにないという方に勢いよく手を挙げた。
では、預貯金で大丈夫と思うかと重ねたら、やはり全員がダメですと答えた。 そして、投資しなければと思っているとも。
そこまで分かっているのなら、すぐ長期投資を始めようぜと返すと、多くの人の反応が鈍くなった。
投資しなければと思ってはいるものの、いまいち踏ん切りがつかないのだ。
いろいろな角度から、ていねいに説明をしてあげるうちに、参加者の多くが前向きの反応を示すようになった。
そこで、電卓を用意してもらって、複利の雪だるま効果で資産がどれだけ加速して殖えていくかを、時系列で書き出してみた。
さわかみファンドの積立て投資が年7.01%でまわっているから(1999年11月から2018年4月末までの実績)、それを例に出してみた。
仮に100万円を長期投資して年7.01%にまわったとしたら、10年後に196万円、20年後に387万円、30年後には763万円となる。
40年後には、なんと1503万円だ。 この数字を、獲らぬ狸の皮算用といってしまえば、それまでのこと。
それでも、18年5か月間の実績は実績である。 その間には銀行の不良債権処理やリーマンショックといった暴風雨が吹き荒れたが、それらを乗り越えてのもの。
ともあれ、複利の雪だるま効果は20年を超えたあたりから、グーンと加速する。
それをたっぷり手にするためには、できるだけ早く長期投資を始めるに限る。 時間のエネルギーを目一杯いただくのだ。