株式投資の安全性

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 昨日の企業価値向上表彰制度の番外編というか、ブログ作成中に ”ここは別枠できちんと書いた方がいいだろう” と思ったことがある。 そこのところを今日のテーマとしよう。

 それは、株式投資で誤解されている面が多いということだ。 その最たるものが、株式投資はリスクが大きいという一般認識だろう。 研究論文も山ほど出ている。

 よく、株式投資は儲かる可能性と表裏で損失リスクも認識すべきといわれる。 まあ、それだけ株価の変動が頻繁だし、その振れ方も大きいというわけだ。

 この2日間でも、日本株市場は400円超の大幅下げを演じ、300円強も戻した。 急落と急騰をみていると、たしかに株式投資はリスクが大きいと思いたくなる。

 しかしだ、その間のんびり構えていた投資家は、痛くもかゆくもなかった。 現に、さわかみファンドは基準価額が435円下がって、翌日に430円戻した。 この2日間で5円下がっただけだ。

 ここが大事なところである。 投資家がどういった姿勢で株式市場と付き合っているかで、株式投資はリスクが大きいとかの一般論を吹き飛ばすことができるのだ。

 先ず、しっかりとした経営をしており、長期的に投資価値を高めてくれるであろう企業を厳選する。 5年先10年先への読みに相当な自信をもてる企業のみを残し、ちょっとでも不安を感じる企業はきれいさっぱりと買いリストから落とす。

 その上で、一昨日のようなあるいはもっと大きな暴落局面をじっと待つ。 ずいぶん下げたな、みな売り逃げに走っている、そろそろ応援しなければという気になったあたりから、おもむろに買いを入れていく。

 もちろん買うのは、前もって選んでおいた自分が長期的な成長に自信をもてる企業の株だけだ。 そういった株式を暴落相場の安値で買っておくならば、2年や3年ぐらい株価が低迷しても、どうってことなく保有し続けられる。 われわれ筋金入りの長期投資家ともなれば、10年だって平気で持っていられる。

 のんびりと保有している間も、企業は事業拡大つまり投資価値を高め続けてくれている。 その努力はいつか必ず株価に反映されてくる。 安いところで買っておいて、株価が大きく上昇してくれるまで5年でも8年でも待つのだ。 そういった株式投資ならば、安全確実とまではいわずとも、どっしりとした財産づくりができていくはず。

 そんなのんびりペースでいいの? 5年たって株価が2倍になってくれたら、年率で14%強の財産づくりとなる。 8年たってようやく2倍でも、年に直すと9%だ。 文句ないよね。

 こういった株式投資をやっていて、一体どこにリスクがあるのだろう。 要は、長期投資家としてのスタンスを絶対に崩さず、こちらのペースとリズムで株式市場に参加することだ。