下草刈り

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さわかみ財団ではいろいろな社会貢献事業を展開している。

そのひとつに、和歌山県の奥深く龍神村で4年前から植林をし、

年に2回は下草刈をやっている。

苗木が大きくなるまで10年ほどは雑草を刈ってやらないと、

伸びの速い雑草に覆いかぶされて陽が当たらない。

それで夏本番の前と、秋には定期的に下草刈を実施するわけだ。

 

山へ入ってみると、雑草の生命力のすごさに驚かされる。

伸びの速いことと、

茨やとげを全身につけて動物などを寄せ付けないよう防御を完璧にやっていることには、

もう感心してしまう。

そういう連中を根っ子から切り落としていくわけだが、彼らのしぶといこと。

下手に弱々しく刈っていると、猛烈なとげの反発が襲ってくる。

 

その点、植林した木はおとなしいし無防備きわまりない。

雑草に覆いかぶされるままに小さくなっている。

おい、早く大きくなれよと声をかけながら、まわりの雑草を片っ端から刈り取ってやるわけだ。

 

面白いのは、10年もすると植林した木はそれぞれ大きく伸びて、

もはや雑草の及ばない高さにまで成長してしまう。

そうなると、木々の葉っぱに隠れたり高木の勢いに押されて、

雑草のはびこりは以前より少なくなる。

力関係の変化ってすごいなと、これまた感心させられる。

 

龍神村は陸の孤島といわれる和歌山県のさらに山深くなので、

東京からは片道8時間以上かかる。

そんなわけで、明日朝早く出て一日かけて現地までたどり着き、

翌土曜日に丸一日を下草刈りに汗を流すことになる。

日曜日はくたくたになって帰路に着く。

 

ということで、ブログは明日お休みにします。