年末も年末、いよいよ今年最後の週になってしまった。
年初こそ快調に飛ばしていたものの、
5月の連休前後からギリシャ危機が浮上してきて、
そこからはずっと下げ基調の相場展開が続いた。
とはいえ、先進国の株価が大きく売られる一方で、
新興国の株価全般は元気あふれる上昇となった。
まあ、そんな具合で日本株市場は冴えない年となってしまった。
そういった投資環境においても、
われわれ長期投資家の行動パターンは決まっている。
日頃のリサーチで、
この会社とこの会社は株価が下げたら絶対に買うぞと決めてあるから、
大きく売られれば待ってましたとばかり
資金のありったけを投入して買い注文を入れるだけ。
おかげさまで、さわかみファンドは350億円ほど買った。
それも、すごい安値で。
それで、来年の相場展開はどうみるのか?
一般的には、そういった質問になるのだろうね。
しかし、われわれ長期投資家にとっては、
今年の下げ相場で断固たる買いを入れておいたものが、
この先どう実ってくるのかを楽しみにするって感じかな。
何しろ、やたらと売られているところをたっぷり買ってきたから、
いまさら相場見通しを云々するまでもない。
株価全般が上がってくるのを、ゆったりと待つだけのこと。
上がってこなかったら?
株価が上がるって保証はないのでは?
よくある質問だが、どうも株式投資を勘違いしているようだ。
株式投資は企業の利益成長機会に参加することである。
したがって、銘柄選択を確りしておくことが絶対条件となるが、
その企業の利益成長とともに時間のずれはあっても株価は上がっていくはず。
何しろ、投資価値が高まっていっているのだから。
一方、相場など買う人が多くなれば上がるし、
売りが殺到すれば暴落するだけのこと。
こんな当てにならないものはない。
だから、来年の相場展開はどうなりますかと質問する前に、
上がってほしかったら自分が先ず買いを入れることだ。
それを、相場追いかけ型の投資家は、
誰かが買ってきてくれて株価が上昇し始めるのを確認してから自分も買おうとする。
どうみても、ムシがよすぎる。
ともあれ、個別企業を見る限り、利益向上のスピードは上がっている。
安いところは確り買っておいて年越しとしたいものだ。